先日のマイアミ・バイスのサントラの次にこのアルバムをチョイスする事は前以って決めていたのだけど、偶然にもこの夏にこの映画のHDリマスター版が劇場公開されるという報を2日前に聞いてマジで驚いた。タイミング良すぎだろ!
昨年待望のブルーレイが発売されて、この映画が大好きな私は勿論予約購入して大満足な気分だったのだけど、それが今度は劇場公開とは。もう30年以上前の映画だし、しかも内容は今の時代には余りにも単純なストーリーなんだけど、それでも若かりし頃に観て以来、今の年齢になってもまだ観てるんだから惹きつけるモノは十分にあるんだろうな。

ってな訳で、ちょっと長い前置きになってしまったけど、今回のお題は1984年公開のアメリカ映画「ストリート・オブ・ファイアー」のサントラをチョイス。リリースは同年、今から34年前の作品。そりゃ歳も取りますって...

このCD自体は、市内のCD屋で¥1000セールの中に埋もれてたのを拾ってきたんだけど、確か当初のジャケットは映画のポスターと同じ絵柄で、今は輸入盤でもこのジャケットに統一されてるみたいですね。
「ロックンロールの寓話」というサブタイトルにもある様に映画全編に音楽が行き渡っていて、ヒロインがロックディーヴァという設定でもあるので音楽にはかなり力を入れたサントラだと思うけど、ロックンロールという定義をどの様に持つかによって評価が変わってくる内容かと。勿論、映画の世界観そのままなので期待外れという訳ではないんだけど...

ヒロインが冒頭で歌う「NOWHERE FAST」とエンディングで歌う「TONIGHT IS WHAT IT MEANS TO BE YOUNG」(邦題:今夜は青春。演奏は両方共ファイアー・インク)は文句無しにカッコイイ仕上がり。この2曲が聴きたい為にサントラ買った人が殆どではなかろうか。
あとエンディングの重要な場面で流れるダン・ハートマンの「I CAN DREAM ABOUT YOU」(邦題:あなたを夢見て)も普通に良い曲だし、地味だけど結構好きなマリリン・マーティンの「SORCERER」も良い。

フィクスの「DEEPER AND DEEPER」とマリア・マッキー(おや?先日のロビン・ザンダーのソロにも参加してましたね)の「NEVER BE YOUを除いて、後は典型的な50s路線のロックなので個人的には余りピンと来ないのだけど、映画の中で使われてる楽曲なので聴き流してる程度なら「あ、あのシーンでの曲か」と認識する感じかな。
私的には主人公が電車でホームタウンに戻ってくる時に流れるインストの楽曲を入れてくれれば良かったのに...と思った。ライ・クーダーが担当してるので、彼のソロワーク集には収録されているという情報をネットで知ったけど、その1曲の為だけにCD買うのもなあ...
因みに「TONIGHT IS WHAT IT MEANS TO BE YOUNG」は、後に椎名 恵さんがTVドラマ「ヤヌスの鏡」の挿入歌として日本語カヴァー「今夜はエンジェル」というタイトルで発表してるので、当時を知ってる方は聴いた事あると思う。

しかし「TONIGHT IS WHAT IT MEANS TO BE YOUNG」はホントに素晴らしい。やっぱ映画のラストシーン思い出すしね。この映画に限らずとも映画やTVドラマのサントラが売れるのは、こういった印象的なシーンに使われて映像と音楽がリンクするからリスナーが聴きたくなるというモノなんだろうし。私もこの曲聴きながら、コート着てスーツケース持って街を出たくなるし(中二病全開ですな/笑)。


「TONIGHT IS WHAT IT MEANS TO BE YOUNG」 FIRE INC


「I CAN DREAM ABOUT YOU」 DAN HARTMAN
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ちょっと体調崩してしまって2日間寝たきりになってしまいました。仕事も早退し、帰宅して着替えずそのまま寝てしまったくらいキツかったんですが、今回は吐き気+腹痛なんで寝てる以外マジで何も出来ないので、横になって久々に「マイアミバイス」のDVDを観てました(苦笑)。
以前ドン・ジョンソンのソロアルバムをレビューした事があるくらい私はバイス世代なんですが、ちょうどあの80年代半ばの海外TVドラマ放送は隆盛を誇ってた時代だったので、バイス以外にも「俺がハマーだ!」「エアウルフ」「こちらブルームーン探偵社」「特攻野郎Aチーム」「ナイトライダー」などよく観てた。特に火曜日21時からバイス~22時からハマーの流れは毎週欠かさないほどのハマり様だったし。

何でそんなにバイスが好きだったのかというと、当時のヒットチャートの楽曲をそのままドラマの挿入歌として使用し、それが毎週代わるので洋楽初心者にはちょうど良い勉強にもなっていたのだ。まあ刑事ドラマでかなり硬派な作りというのも気に入ってた理由なんだけど...。余談だけど、その後に放送されたハマーがマンガみたいなノリだったのも凄いギャップがあって楽しかったなあ。この2作品はウチでDVDコンプしてあるので、何時でも好きな時に観られるのは至福の喜びだったりする。ああ、大人で良かった!(笑)

ってな訳で、久々にサントラの方も聴いてたので今回はこのアルバムをチョイス。リリースは1985年。因みにこのジャケは再発のモノで、オリジナルの方はバイスの主演2人のカットが使われてる。
アルバムの方がチャートで1位獲ってたのかどーかは覚えてないけど、ジェフ・ベックなどと一緒に活動していたヤン・ハマーによるこの超有名なテーマ曲はシングルカットされて、インストゥルメンタルでありながらも見事にNo.1を獲得した。それ位本国でのバイスの人気はハンパなかったという訳だけど。

ドラマを観ていた人には分かると思うけど、このサントラに収録されているミュージシャンの楽曲は全て劇中で使われており、中にはミュージシャン本人がドラマにゲスト出演してたりもする(グレン・フライやフィル・コリンズ)。収録されている楽曲は以下の通り。


1.THE ORIGINAL MIAMI VICE THEME / JAN HAMMER
2.SMUGGLER'S BLUES / GLENN FREY
3.OWN THE NIGHT / CHAKA KHAN
4.YOU BELONG TO THE CITY / GLENN FRAY
5.IN THE AIR TONIGHT / PHIL COLLINS
6.MIAMI VICE THEME / JAN HAMMER
7.VICE / GRANDMASTER MELLE MEL
8.BETTER BE GOOD TO ME / TINA TURNER
9.FLASHBACK / JAN HAMMER
10.CHASE / JAN HAMMER
11.EVAN / JAN HAMMER

このアルバムからのシングルカットは、前述のヤン・ハマーのテーマ曲以外にもグレン・フライの「YOU BELONG TO THE CITY」が全米2位(1位獲れなかったのを凄く覚えている)。「SMUGGLER'S BLUES」もシングルカットされているけど、こっちはスマッシュヒットだった記憶が。
また、この当時復活したティナ・ターナー、大ヒットを連発するフィル・コリンズ、前年で既にブレイクしていたチャカ・カーンなどの楽曲が収録されて、しかも大ヒット中のTVドラマのサントラという事もあってアルバムは結果的に300万枚400万枚(2003年時点。地味JAM尊サン、ご指摘有難うございます。)を売り上げる大ヒットを記録。因みにグランドマスター・メリー・メルは、チャカ・カーンの「I FEEL FOR YOU」の冒頭でラップを披露している人物なので、勿論楽曲もラップ。ヤン・ハマーの楽曲は全てインストという構成。
これに気を良くしたのか、後に続編のサントラ2枚を発表するけどこの1枚目ほどのヒットは記録しなかったなあ。収録曲も結構微妙な感じだったし、この1枚目ほどの統一感は無かったと思う。

私はドラマをリアルタイムで経験出来たので、このサントラを聴くと劇中の印象的なシーンが思い出されて当時の事まで思い出してしまう。「YOU BELONG TO THE CITY」はシングル買ったよなあ~とか、「SMUGGLER'S BLUES」はベストヒットUSAでも紹介されてたよなあ~とか。チャカ・カーンのこの曲が「I FEEL FOR YOU」(アルバム)に収録されてたらもっとカッコ良かったのに...とか色々思い出す。それ位ツボにハマってたという訳ですな。


「THE ORIGINAL MIAMI VICE THEME」


「YOU BELONG TO THE CITY」




ヴィクセン、キングダム・カムと一緒に先日の廉価盤¥1000再発で購入したのは、このロビン・ザンダーのソロ作でした。某音サンが自身のブログのコメントで「残ってたら(このアルバムを)買おうと思ってる」と書いてあったのを読んで、すかさず「被ってるなあ~」と思ったのは言うまでもない(笑)。発表は1993年ですね。

チープ・トリックの魅力は勿論楽曲にある訳で、勿論その顔とも言えるロビンの歌唱力もかなり重要なポイントかと。甘い声でありながらもハードな楽曲まで歌いこなせるシンガーだけど、日本じゃルックス先行のイメージのお陰でシンガーとしての評価は二の次になってる感はちょっと納得いかなかったりする。

そんな彼がバンドから離れてソロアルバム?というとちょっと意外な感じもしたし、彼はチープ・トリックで自身を表現出来てると思ってたんで、ソロで何を表現したいのかよく分からなかった。まあ何でも歌えるというのは強みでもあるからバンドとは違うニュアンスのモノになるのは間違いないとは思ってたけど。

実際に聴いてみると、バンドの様なロックスタイルじゃなくて、もっと歌を中心にしたAOR的なノリを持った作風となった。当時のロビンの年齢(40歳)という事を考えるとこのテの路線が一番しっくりくると思うし、このソロ作の前にソロ名義で発表した「IN THIS COUNTRY」(日本だとF1のテーマソングとして有名だけど、実際には「オーバー・ザ・トップ」のサントラに収録されてたのが先)も普通にこのアルバムに収録されててもおかしくない雰囲気なので、結果的には予想通りのスタイルに落ち着いたのかと。

またソロ作という事で、参加してるミュージシャンが豪華。バンドメイトのリック・ニールセンとトム・ピーターソン、J.Dサウザー、スティーヴィー・ニックス、デイヴ・スチュワート、ドクター・ジョン、ミック・フリートウッドなど。「SHOW ME HEAVEN」でロビンとデュエットしてるのは元ローン・ジャスティスのマリア・マッキーという人物。

確かにバンドでプレイするにはレイドバックしている作品だと思う。その分、ロビンのボーカルはいつもの力んだスタイルというよりもかなりリラックスした印象を受けるのも面白い。私のお気に入りは、綺麗にまとまったAORスタイルのバラードの「TIME WILL LET YOU KNOW」とコーラスがゴスペルっぽい雰囲気のロックナンバー「EVERLASTING LOVE」。「SHOW ME HEAVEN」でのデュエットもバンドでは絶対にないスタイルで凄く好きだ。

残念ながらこのアルバム以降、ロビンはソロ作を作ってない。バンド活動に重点を置いてるのか、単にソロ作を作る理由がないのか分からないけど”チープ・トリックの~”という形容詞は全く必要のない、如何にも彼の素が出た素晴らしいアルバムだと思う。しかしホントに良い声だわ~。


「TIME WILL LET YOU KNOW」


「EVERLASTING LOVE」




久々に旧譜中心に聴いてるウチに、これまた最近ご無沙汰だったラッシュに行き着きました。
という訳で、今日はラッシュの通産6作目に当たる「A FAREWELL TO KINGS」をチョイス。リリースは1978年。

このアルバムは昨年末にデラックスエディション盤が発売になって今年でリリース40周年という事らしい。私はデラエディ盤はまだ購入してないのだけど、正直ラッシュのデラエディ盤はイマイチ魅力に乏しいというか水増し感が強くて、リマスターと当時のライブと他ミュージシャンのカヴァー曲が収録されてまた再度購入...となるとちょっと考えてしまう。以前も「2112」のデラエディ盤がリリースされたけど余り触手が伸びないんですよね。
まあ大好きなアルバムなら購入するんだけど、以前も語った通りラッシュが好きな時期は80年代に入ってからのモノなんで、幾ら名盤と言われている「2112」でさえもピンと来ない。このアルバムも勿論悪くはない...というか、70年代のアルバムでは好きな部類になるんだけど、デラエディ盤も買うか?と言われるとう~んとなってしまうのだ。

そんな訳でこのアルバム、ジャケットが廃墟の中に佇む操り人形の王様で、その王様の表情がニヤけてる事から何やら意味深なモノを感じるんだけど、彼等の事だから風刺的なモノなんだろうなあ。デラエディ盤の新しいジャケットは差し替えられてるけど、オリジナルの方がやっぱしっくりくるよなあ。

楽曲は全6曲。まだバンドが大作を作ってた頃なので曲数は少なくても内容はかなり濃い。冒頭のタイトル曲で約6分、続く「XANADU」はこのアルバム最長の11分。ラストの「CYGNUS X-1」は約10分半と集中して聴く事になるので、このアルバムを聴く時はなかなか途中で止める事が出来ない。とはいえ、私が車内で聴くCD-Rにはタイトル曲と「XANADU」は入れてるけど(さすがに「CYGNUS X-1」は入れられないな)。PV集にも入ってた「CLOSER TO THE HEART」は美しい小曲といった趣きで、この曲がこのアルバムの中では一番聴き易いかと。

久しぶりに聴いたら、やっぱこの頃のバンドはプログレの括りに入っていても全く違和感の内スタイルだったと思う。「2112」の延長線上でもあるし、彼等の代名詞でもあるテクニカルで複雑な曲展開をプレイするハードロックはこのアルバムでも十分発揮してるし。
「CYGNUS X-1」は想像力が膨らみ過ぎて、結果曲の最後に「TO BE CONTINUED」と入れる事によって次作「HEMISPHERES」に持ち越されたのは有名な話。それでも10分超えの大作だから作った時は相当悩ませたんじゃないかと。まあ曲を聴く限りでは上手くまとまってるとは思うけど。

間違いなくドリーム・シアターなどの後続バンドに影響を与えたスタイルだけど、ドリーム・シアターみたいにテクニカルに走り過ぎて肝心の楽曲の方に付いていけなくなる訳ではないので、この部分がラッシュが他のバンドと違う部分なんだと思う(勿論ドリーム・シアターの曲構成の方が好きな人がいてもおかしくはないけど)。...しかし、この頃のゲディの声はホントに高いよなあ...


「A FAREWELL TO KINGS」


「XANADU」




奇しくも前回紹介したキングダム・カムの3rdアルバムと同じ年にリリースされた、元ジャーニーが3人集まって(グレッグ・ローリー、スティーヴ・スミス、ロス・ヴァロリー)結成されたバンド、ザ・ストームのデビューアルバムを今回はチョイス。

このCD、今ではもう既に廃盤と化してるのだけど、アマゾンのマケプレで意外とプレミアは付いていない(中古で¥2500と出てた)。私は2ndアルバムがリリースされてから西新宿で多分ディスクヘヴンだったかな?偶然にもカット盤を手に入れる事が出来た。勿論2ndアルバムが気に入ったから1stアルバムも売ってないかな?と探したのだけど、こういうモロにジャーニー路線の産業ロックは何時の時代に聴いても良い。それは27年経った今でもそう思う(笑)。

しかし産業ロックって言葉はどーしても悪意のあるイメージに捉われがちだけど、私的にはこれほど分かりやすい名称はないと思う。何故なら産業ロック=売る為に作られたロックでしょ?それを本人達が楽しんでプレイしてお金も稼げるならそれはそれで別に構わないのでは?ましてや元ジャーニーの3人もいる訳で、ジャーニーと同路線の音楽演ってて「売れる為に魂売りやがって」みたいな言い草言われた日にゃたまったモンじゃないかと。こういうのってグランジ/オルタナが出てきた時に、ヘアメタル勢を「ルックスだけの中身のない音楽」みたいな言葉でバカにしてた事と大して変わりないのでは?どの音楽にも良いモノはあると思うんですけどねえ...

ともかく、このアルバム自体は元ジャーニーのメンバーが在籍していながらも日本では殆ど話題にならなかった。国内盤出てたのかどーか覚えてないし...BURRN!のレビューで90点くらい付いてたのはよく覚えている。
音楽性は勿論ジャーニー直系の音なんだけど、本家と比べると全体的にサラっとしたイメージ。本家ほどの濃さが感じられないのはニール・ショーンからブルージーさを取り除いたギタープレイの印象だったり、プロデューサーがボー・ヒルという事もあってちょっと軽めの音作りが影響してるのかも。

以前書いた2ndアルバムの方に軍配を上げているけど、この1stアルバムも結構クオリティが高いアルバムだと思う。楽曲のバラつきが感じられる程度で、その辺はリスナーの好みに左右されるから人によってはこのアルバムの方が好きな人もいると思う。
私的なお気に入りはアルバムの中でもロック然としている「YOU KEEP ME WAITING」「TOUCH AND GO」、如何にも産業ロック的なバラードの「SHOW ME THE WAY」「CAN'T LIVE WITHOUT YOU」がホントに素晴らしい。

残念ながら次作で解散してしまったけど、ケヴィン・チャルファントとジョシュ・ラモスは後にTWO FIRESでアルバム作ってるし、やっぱこういう路線が大好きなんだろうなあ。しかしケヴィン・チャルファントは過小評価されすぎだと思う。前述のTWO FIRESやケヴィン・チャルファントが在籍していた707はまだ聴いた事ないんで、機会があったら是非聴いてみたいなあ。


「YOU KEEP ME WAITING」


「CAN'T LIVE WITHOUT YOU」