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いよいよチャカ・カーンが新作をリリースするという話ですね。
前作からかれこれ12年も経っちゃいましたけど、本人としては単に作品をリリースしなかっただけという話らしく、プリンスが亡くなったショックもあって自身の処方箋の中毒のリハビリに入って治療もしたという事でこの12年の間にも色々と思うトコはあったんでしょう...けど、さすがに12年は長いっ!!「FUNK THIS」がホントに素晴らしい内容だったんで、新作も期待したいトコです。今の時点では今年中にリリースという事だけでどのタイミングで発表されるのか分からないけど、早くリリースされないかな。

そんな訳で、今日は彼女の通産6作目にあたる「DESTINY」をチョイス。発表は1986年。

前作「I FEEL FOR YOU」の大ヒットのお陰でR&B界隈のみならず、一般チャートの人達にも歓迎されて知名度を一気に上げた彼女の新作という事で多いに注目されたけど、実際のトコはアルバムの内容と相反して思ったよりも成果を上げられなかったアルバムになってしまった。
「I FEEL FOR YOU」自体が、それまでの彼女のアルバムと比べてバラエティに富んでキャッチーさを増した作品だったので、このアルバムもその路線を踏襲して作られたモノだったけど、R&Bスタイルというよりはロックやポップサイドを意識した作りになっているのが従来のファンが違和感を感じたお陰でセールスが振るわなかったのかな?
しかし、そこは安定の歌唱力を誇る彼女、楽曲の良さも際立ってより華やかにゴージャスな作品になっている。発表された当時が1986年という事から時代を感じる音作りではあるけど、ホントに何で売れなかったの?と問いただしたくなるくらいの素晴らしいアルバムだと思う。

プロデューサーは前作と同じくアレフ・マーディン。この人が手掛けた作品に近い音を最も反映されているのが冒頭の「LOVE OF A LIFETIME」。この曲はスクリッティ・ポリッティのメンバーが作曲とプロデュースに絡んでいるので、まんま”スクリッティ・ポリッティの曲をチャカが歌ってる”といった趣きになっている。
また3曲目の「WACHING THE WORLD」は、タイトルでピンと来た人は凄いと思うけどMr.ミスターの楽曲。しかもギターがダン・ハフ、ドラムがフィル・コリンズという豪華さ。続く「THE OTHER SIDE OF THE WORLD」には、ジェネシスでフィルと同僚のマイク・ラザフォードが提供した楽曲。確かにマイク+ザ・メカニックスに近いノリを感じる美しいバラード。
他にもアルバム中最もロック色が強い「SO CLOSE」ではプロデュースにボー・ヒルのクレジットがあり、ギターにはレブ・ビーチが参加という意外な人選もある。

このアルバムが不発だった事が影響してるのかどうか分からないけど、この後チャカは低迷期に入ってしまって活動も地味になっていったのは残念。才能とセールスが必ずしも直結するモノではないけど、こんなに歌唱力がある人でもスランプがあるのは何だか不思議な気分。でも、私はこのポップなファンキーで聴いてて楽しいアルバムが大好きですよ。


「LOVE OF A LIFETIME」


「WACHING THE WORLD」
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明けました。今年も宜しくです。
さて新年初めの1枚は、亡くなられて既に8年近く経って昨年トリビュートアルバムも発表されたゲイリー・ムーアの「AFTER HOURS」をチョイス。リリースは1992年。

ハードロックからブルーズロックに転身を図った前作「STILL GOT THE BLUES」が大ヒットしたお陰で、これに味を占めた御大が(笑)更にこの路線を推し進めたのがこのアルバムで、私はこれを最初に聴いた時は「ああ、もう御大はこれでハードロックには戻って来ないんだろうな」という寂しさを感じたモノだった。
そもそも前作がリリースされる前のインタビューでは「新作はあくまでも自分の楽しみで作ったモノだから...」と強調してたので1枚限りの企画モノかと思いきや、売れちゃったお陰でこの路線でイケるのかと調子こいちゃったんで(苦笑)ハードロック時代のファンとしては「そりゃねーよ」となるのは仕方ないかと。

でもまあ、御大もこのアルバムの時は40歳という事もあって、その時点でキャリアも既に長かったから今後の音楽性を模索するにはちょうど良かったのではなかろうか。いつまでもハードロックを続けられると思わなかっただろうし、売れない路線よりも自分のルーツに根差した音楽性で売れるならブルーズロック路線移行するのもアリじゃないかと思ったんだろうし。

前作では、タイトル曲に代表される様に御大のギタープレイも最大に活かされていて、ブルーズロックに詳しくなくとも聴き手を捻じ伏せる様な魅力に溢れた感じだったけど、このアルバムでは思ったよりそこまでの求心力は感じられない。だけど、前作にはなかったホーンセクションや女性コーラスなど様々なアレンジが施されているので、全体的な完成度は前作以上でこのテの路線が好きな人には堪らない作品かと。

私は聴いた時20代前半だったので、ブルーズロックに対する理解がそれほどある訳ではなかったけど、ギタープレイが相変わらず凄いので意外とすんなり受け入れられた。ただ、普段HR/HMを聴いてる人がこのアルバムにも手を出すというのも何か変な感覚で(笑)若造が調子こいて渋いロック聴いて悦に浸ってる的なモノもあったと思う。「STILL GOT THE BLUES」なんかそうだけど、あの曲を20歳そこそこの小僧が聴いてるのも傍から見て変な感じでしょ(苦笑)。どう考えても酸いも甘いも噛み分けた渋い大人が聴いてハマる様な音楽だし。

お気に入りは「STORY OF THE BLUES」や「SEPARATE WAYS」、「NOTHING'S THE SAME」などのバラードは相変わらず絶品だし、豪快なブルーズロックの「COLD DAY IN HELL」や「ALL TIME LOW」、枯れた雰囲気の「JUMPIN' AT SHADOW」が素晴らしい。

後にブルーズアルバムを連発する事になり、途中テクノロジーに触発されてデジタルとロックの融合路線に変えて、晩年はハードロックに回帰する様な発言をして実際に数曲作ってた矢先に急逝してしまったのはホントに残念だったけど、そのハードロック路線もまた封印して最後はやっぱこの路線で締め括りたかったのかな?とは思う。この音なら歳を取っても十分に説得力はあっただろうし、老人になった御大のプレイも聴いてみたかったな...と思うとホントに惜しい人を亡くしたと今更ながらに思う訳ですよ。


「STORY OF THE BLUES」


「ALL TIME LOW」




まあ以前から覚悟していた事だけど、いよいよその時が来てしまった。ニール・パートがドラマー自体を引退してしまった...とゲディ・リーがインタビューで明らかにした。これで実質上ラッシュが解散してしまったという事だ。

そもそもツアーの時には「ツアーから引退するのであってアルバムの製作活動は続ける」という話だったのだけど、今のご時勢新作を出しても売れない時代だし、そこまでしてバンドを維持させたいのか?と問われると本人達の答えは違うんだろうな。最後のライブの時に普段はニールが前に出て来て3人でお辞儀するなんてなかったので、この時には既に意思は固かったんじゃないかと。
以前から体力的な問題もあったみたいだし、ゲディの声も限界に近かった事を考えるとここでバンドの幕を下ろした事は間違ってないとは思うけど、もっと明確にしてくれて、しかも最後くらいは日本に来てくれても良かったんじゃないかと思った。結局84年に行なわれた唯一の来日公演を観られなかった(つーかバンドの存在自体知らなかったし)者としては悔やんでも悔やみ切れない...ライブを観られたならまだ踏ん切りが付くのだけど、ホントに残念の一言でしかない。

そんな彼等に一目を置く切っ掛けとなった作品が、今回チョイスした通産15作目にして3枚目のライブアルバムとなった「A SHOW OF HANDS」(邦題:ラッシュ・ライブ~新約・神話大全)。リリースは1988年。

このアルバム以前にバンドを知った切っ掛けになった作品は、中古屋で買った「PRESTO」からだったのだけど、続けてこのアルバムを...というよりは、大人買いで1stからこのアルバムまで一気に買ったんだよなあ...クイーンのCDも(「FLASH GORDON」を除いて)一気に大人買いをしたんだけど、幾ら興味のあるバンドだからといって今じゃ絶対にこんな真似出来ないわ(苦笑)。
そもそも当時からラッシュは日本じゃ人気がないと言われてたし、CDもいつ国内盤が無くなってもおかしくない...という事で一気に買ったんで後悔は無かったんだけど、まさか後にリマスターの紙ジャケ盤が出るなんて思わなかったよなあ...

ともあれ、このライブ盤は80年代のバンドの総決算的な意味合いを持つ内容で、当時までは根強くあった”4枚のスタジオ盤の後で1枚のライブ盤を出して音楽性を変える”というコンセプト(?)を見事に立証させるモノだった。大作志向だった70年代から、コンパクトにまとめた楽曲の80年代初期、そしてシンセサイザーやキーボードを大胆に導入した80年代後期の集大成がこのライブアルバムに収められてる。

「2112」が好きな人達にとってはこの80年代後期のバンドを毛嫌いするのも理解出来るけど、私は正直この頃の作品も大好きだし、むしろ「2112」以前の作品はそれほどでもなかったりする変な人なんで(笑)このアルバムはホントによく聴きましたねえ。ポップの何処が悪い?という感じだし、彼等ならではのポップフィーリングが十分に詰まってるので聴いてて楽しくなってくるんですよ。

選曲はホントにベストなんだけど、意外なのは80年代初期の楽曲すら収録されていない事。「2112」とか大作の収録はコンセプトに反するので入ってなくても納得出来るんだけど、それこそ「TOM SAWYER」や「THE SPIRIT OF RADIO」とか「FREEWILL」などバンドの代表曲すら入ってない構成は驚いた。あくまでも80年代中~後期の4枚のアルバムからの選曲に拘ったんだろうけど(「WITCH HUNT」と「CLOSER TO THE HEART」だけは例外で収録されている)やっぱこの当時の音で80年代初期の楽曲を聴いてみたかったのが本音かな。後に出た映像版では「2112」とか他の楽曲も収録されているけど。
あと彼等にしては珍しいシングルでスマッシュヒットになった「NEW WORLD MAN」すら収録していないのも、「シングルヒットを収録してアルバムの売り上げに貢献させよう」といった様な単純な考えじゃない、彼らならではの意地みたいなモノを感じて面白いと思う(でも聴いてみたかったけど)。

演奏面に関しては、殆ど完璧に近いのではなかろうか?元々演奏には定評のある人達だし、年齢から考えてもベストなプレイを披露出来ていたのはこの頃だったと思うのだけど。ニールのドラミングも”要塞”に囲まれて相変わらず凄さまじいプレイを披露してるけど、ゲディのベースとキーボードを同時に操るプレイはホントに凄い。BURRN!の記事で曲芸レベルと言われていたけど、そこまでして3人のアンサンブルに拘ったのは本当にミュージシャンシップの塊なんじゃないかと思う。

ラッシュ初心者にも十分お薦め出来る内容だと思うけど、あくまでもこの音楽性は彼等の一部の時期を切り取ったモノであって、長いバンドの歴史の中でも際立って異質な時期だったとも言える。ここから入って初期の大作にハマるも良し、後期の円熟した音楽性に向かうも良しで、やっぱラッシュというバンドの特異性を改めて感じた次第ですな。


ライブ本編




何でクリスマスの夜中にこんなアルバム聴いてるんだ?と思いでしょうが、だって聴きたくなったんだからしょうがないじゃないかー(←えなり君口調で)。そんな訳で重苦しいHMが聴きたい...と思って色々聴いてるうちにこのアルバムに辿り着きました。カテドラルの最高傑作と言われる3rdアルバム「THE CARNIVAL BIZARRE」を今回はチョイス。発表は1995年。

英国出身という事で何かと比較の対象になる、同郷の大先輩ブラック・サバス直系のサウンドアプローチはこのアルバムで一つの完成形を見たと思う。相変わらずリー・ドリアンの歌はヘタっぴで、聴いてるこっちがハラハラする様な感じでもあるのだけど(笑)これを個性と受け止めるべきなのだろうか?
サバスでのオジーの歌も決して褒められたモノじゃないけど、オジーは狂気を感じさせる部分があるのに対し、リーの歌は酔っぱらいがノリで歌ってる雰囲気に近い。ドスの効いた低音ボイスは味があるのに、高音になると不安定でヘタが露出してしまうという、ちょっと残念な結果になってしまうのだ。

でも、このアルバムの凄いトコは楽曲の良さ。前作の「MIDNIGHT MOUNTAIN」で見せたグルーヴ重視のノリの良いHMで味を占めたのか、全体的にリズムパターンに工夫が見られて単なるサバスクローンに陥ってないのが良い結果に結び付いたと。それが冒頭3曲(「VAMPIRE SUN」「HOPKINS(WITCHFINDER GENERAL)」「UTOPIAN BLASTER」)に顕著に表れてるのでインパクトがかなり大きい。個人的にはこの3曲と、お得意のドゥームスタイル「NIGHT OF THE SEAGULLS」、後半の盛り上がりが素晴らしい「CARNIVAL BIZARRE」、3つの展開でグルーヴ感が増す「FANGARACTIC SUPERGORIA」がお気に入りだ。
「UTOPIAN BLASTER」には御大トニー・アイオミがゲスト参加してるのだけど、影響はそれほど感じない。何故ならギタリストのギャズ・ジェニングスがトニー・アイオミを崇拝してるので音がそのまんまだから(笑)。

ひたすら重くてスローな1stからよくここまでグルーヴを重視したアルバムを作ったモンだ...と感心するけど、これは素直に進化と取って良いと思う。ドゥームって延々聴いてると睡魔に襲われそうになるし、パターンも決まってるので迫力が足りないとつまらない音になりかねないのに、このアルバムにはそれを一切感じさせない。正直1stアルバムが苦手な私にとって、このアルバムはより正等派HMにアプローチした作品だからこそ好きなんだろうなあ。

彼等のアルバムは過去にレビューしたモノを含めて4枚持ってるけど、とりあえずこれだけあれば事は足りると思っている。既に解散してるのでもうアルバムはリリースされないけど、重苦しい英国の曇天を思わせる様な邪悪なHMが聴きたくなったらとりあえず彼等のこのアルバムを含めたCDを聴けば良いだけの事なのだから...って、聖夜に聴く音じゃない??(苦笑)


「VAMPIRE SUN」


「HOPKINS(WITCHFINDER GENERAL)」




先日タワレコでキャンセルした時に、このCDだけは注文した時に特価¥1123で売られてたのでキャンセルにはならず無事ウチに届いたので、今回はこのスリー・ライオンズのデビューアルバム「THREE LIONS」を紹介。発表は今から4年前の2014年。CDケースに少しヒビが入ってたけど、安かったらまあいいかと。

全く知らなかったバンドだけど、レーベルがマーキーでジャケがメロディアスハードっぽい雰囲気だったので調べてみたら、何と元テン/現デアーのギタリスト:ヴィニー・バーンズが同じくテンで一緒だったドラムのグレッグ・モーガンと共に、ソロシンガーとしてデビュー予定だったナイジェル・ベイリーをシンガーに迎えてのバンド結成だったという事で、まずはYOU TUBEでPVになった「TROUBLE IN A RED DRESS」をチェックしたら、コレが見事なまでのメロディアスハード路線だったので、金額も金額だし直ぐにポチったという訳。

ヴィニー・バーンズの実力はテンでの活動で十分知ってたので何も不安は無かったのだけど、ボーカルのナイジェル・ベイリーって人は全く知らない無名なのでその辺がポイントだろうな...と思いながら聴いていたら、さすがソロデビューさせるだけの事はあるシンガーで、声質はテンのゲイリー・ヒューズみたいな雰囲気もあるけどゲイリーよりも高音を出せるのでより幅広い表現力を持った良いシンガーだと思った。惜しむのはルックスが普通のおじさんってトコくらいか(苦笑)。

ヴィニーがギタリスト、シンガーがゲイリー・ヒューズっぽい雰囲気...とくればテンの再来か!?と思うのが普通だろうけど、音楽性は同じメロディアスハード系であってもテンよりはアップテンポの楽曲が多いし、楽曲によってはAORの範疇に入っててもおかしくない楽曲もあるので、意外とさらりと聴けるのが特徴かも。ジャーニーからの影響も少し感じられるかな。
とはいえ、HRスタイルのナンバーではヴィニーが思いっ切り弾きまくってたりするので、テンからのファンであっても十分楽しめるアルバムになっていると思う。

従来のメロディアスハード系のスタイルも勿論良いんだけど、「WINTER SUN」や「TWO HEARTS BEAT AS ONE」、「KATHMANDU」の様なミドルテンポでじっくり聴かせる楽曲の方がより魅力的に感じたので、そういう意味では演奏面よりも楽曲で勝負しているのがよく分かるかと。素直に良いアルバムで、格安で買えたのは嬉しい誤算でしたよ!

インナースリーヴでは「これはプロジェクトではなくてバンドだ」という事をグレッグ・モーガンが語ったらしいけど、残念ながら新作が4年経っても発売されないトコみるともうバンドは消滅してしまったのかも。ヴィニーも古巣のデアーに復帰してしまったし、このテのスタイルにありがちなレーベル側がメンバーを引き寄せてアルバム製作...という流れだったのかも(そうです、このバンドはフロンティアーズ・レコーズからのリリース!)。せっかくこれだけのアルバム作ったのに何か勿体無いよなあ...


「TROUBLE IN A RED DRESS」


「TWO HEARTS BEAT AS ONE」