このCD、ホントは購入するつもりがなかったんだけど、たまたま覗いたネットショップで新品が半額近くで売られてたのでそれなら試しに...と捕獲した、デヴィッド・カヴァデール率いるホワイトスネイクの「THE PURPLE ALBUM」。発表は昨年でしたね。

過去のレビューでもちょこちょこ白蛇は出てきている事から分かる通り、私は白蛇大好きだし、勿論サーペンス・アルバスはリアルタイムで聴いてハマったアルバムでもあるんで、このアルバムにも手を出すかと思いきや、全く興味が持てなかった。
単純にデヴィカヴァの声の衰えがここ数年顕著に酷くなっていた事もそうだし、過去のライブの発掘作業に捉われ過ぎて、大して良いクオリティでもないライブ盤を乱発してるのもちょっと疑問に思ってたからだ。

で、ここに来て今度はディープ・パープル時代の楽曲をセルフリメイクという”奥の手”を使ってきたのは、もはややり過ぎだろうと思った。第三期深紫のメンバーで再結成の話が有ったらしいけど、ジョン・ロードは他界し、リッチー・ブラックモアと会談を持つも物別れに終わり、結局は現白蛇のメンバーでセルフリメイクという事になった訳だけど、何故今パープルなのか?と疑問があった。
グレン・ヒューズも、自身のライブやアルバムにパープル時代の楽曲を盛り込んで未だにプレイし続けている事からやっぱディープ・パープル時代はそれぞれのメンバーにとっては別格なんだろうか?

リリース時に「BURN」「MISTREATED」「STORMBRINGER」の3曲を聴いたけど、「MISTREATED」「STORMBRINGER」はまだ良いけど、「BURN」の余りの物足りなさにショックを受けて失望し、全曲こんな感じならこれはちょっとなあ...と考えてしまった。また国内盤のリリース元がワーズレコードで、幾らDVD付きでも定価¥4000以上は高過ぎるだろ?という事で見送ってしまったのだ。

...とまあ、そんな経緯があったので、幾ら半額で手に入れても過剰な期待はしないでとりあえず聴いてみた。まあ、思ってたよりは普通に聴けるけど、楽曲によって出来不出来のバランスが凄く気になった感じがした。例えば前述の「BURN」や日本盤ボートラの「COMIN' HOME」なんかは、オリジナルで聴き込んでたお陰かギターソロが凄く不自然なカタチになってる気がするんで、これならオリジナルの方が全然良いと思う。
ただ、オリジナルではグレンがボーカルを取ってた「HOLY MAN」はデヴィカヴァの解釈と取れば面白い出来だし(元々彼が作った曲だからこういうモノなのかも知れないけど、とはいえ私はやっぱグレンの方がしっくりくる/苦笑)、「SAIL AWAY」「THE GYPSY」「SOLDIER OF FORTUNE」の歌唱は、当時のそれとは別モノだけど今の感覚だとこんな感じなのか...と妙な味わいがあると思う。

ただ全体的に言えるのは、現代的なアレンジを施しても楽曲自体がどうしても古臭く聴こえてしまうので懐古趣味みたいな感覚で捉えられてしまう事かと。そう考えると、このアルバムは10年くらい前にやった方が効果的だったんじゃないか?と思ってしまった。グレンが20年以上前に自身のライブアルバムでパープルの楽曲を披露した時は、鳥肌が立つほど凄かったのに...

それと演奏陣のメンバーが違うのは重々承知だけど、ブラックモアとロードは無理としても、せめてグレンとイアン・ペイスには数曲でも参加してほしかったなと思った。やはりこの2人がいる事で説得力が増すと思うし、豪華な雰囲気も味わえたと思うと残念だよなあ。

先日のラウドパークの大トリでは意外と御大の声の調子も良かったみたいで、ライブ観た人達から絶賛されてたみたいだけど、ディープ・パープルというルーツに自身のケジメをつけた今、次の白蛇はどんなスタイルになるのかだけはちょっと楽しみだけど、これで次回も白蛇のセルフリメイクだったらさすがに萎えるかも(苦笑)。


「STORMBRINGER」


「THE GYPSY」
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ずっとクラシックHRが続いてます(笑)。
先日、ザ・アンサーの1st「RISE」のフェスティヴァル・エディションなる2枚組を中古で手に入れて以来、ずっとクラシックHRスタイルのモノばかり聴いてるんだけど、なかなか他のジャンルの音に行かずにこのスタイルのモノばかり聴いてるなあ。昨日のリジィもそうだし。
で、今日はアメリカでブレイクする前の白蛇の2004年リマスターベスト盤「THE EARLY YEARS」を久々に聴いてるのでチョイス。発表は2004年。

「SLIDE IT IN」以前のアルバムは、昔「LOVEHUNTER」や「FOOL FOR YOUR LOVING」などを図書館でアナログ借りて聴いた事があるけど、当時は「1987」がバカ売れしてた時代で、過去を辿って聴いてはみたものの「全然違うじゃん!?」と困惑して余りハマらなかった記憶がある。そりゃそーだよなあ、白蛇がどんなバンドか?ってその時は「HERE I GO AGAIN」で「IS THIS LOVE」だったんだから。メンバー交代の経緯なんて全然知らなかった頃だし。

そんな感じなので、売れる前の白蛇をまともに聴いたのはそれから更に3年後。「SLIP OF THE TONGUE」にて「FOOL FOR YOUR LOVING 」のセルフカヴァーが収録されて、BURRN!誌で「これは酷い」と叩かれてたのを機にもう1度聴いてみるか...と聴いたは良いけど、その時もそんなにピンとは来なかった。
要は先入観が邪魔をしてまともに聴けなかったという訳ですな。洋楽聴き始めて、最初に聴いた方が「そういうモンだ」と思ってしまう傾向にあったので、セルフリメイク版を聴いても「そんなに悪くないじゃん」ってしか思わない感じだったと。

だから、初期の白蛇をまともに聴ける様になったのは、実はこのアルバムを購入して何度も繰り返して聴いた事から始まったと思う。今でこそ初期のアルバムを集めて廉価盤BOXセットで¥4000くらいで売られているけど、当時はまだそういうモノが売られてなかったんで、この作品は初期白蛇の楽曲を聴くのに非常に便利な代物。リマスター効果でかなり音も良いし、輸入盤で¥1300くらいだったのでお得感アリアリだし。

選曲は「SNAKEBITES」から「SLIDE IT IN」までの楽曲が収められているけど、正直「SLIDE IT IN」からは「GAMBLER」しか入ってないのが意外だった。まあ、初期の作品から比べると「SLIDE IT IN」も随分垢抜けてきた印象なので、「LOVE AIN'T NO STRANGER」とか入っちゃうとこれまた違和感があるから、比較的地味な(?)「GAMBLER」で良いのかも知れないけど(この曲自体は大好きだから問題ないけど)。他は、基本に忠実なベスト盤的な選曲で非常に分かりやすい。ライブ盤からも3曲収録されているのも見逃せない。

今だったら廉価盤8枚組BOX買うのが手っ取り早いけど、安値でお試し的に聴きたいとなったらこのベスト盤はお薦め。これを聴いて初期白蛇がどんなスタイルのHRを演っていたのかを知ってから、BOXセットに入るのも良いと思う。私もお金に余裕がある時にでも、このBOXセットは手に入れたいなあ。


「DO'TBREAK MY HEART AGAIN」


「LOVEHUNTER」

ライヴ・アット・ドニントン 1990 - デラックス・エディション【初回完全限定生産盤/日本語字幕付】 [DVD]ライヴ・アット・ドニントン 1990 - デラックス・エディション【初回完全限定生産盤/日本語字幕付】 [DVD]
(2011/05/20)
ホワイトスネイク、デヴィッド・カヴァーデイル 他

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一体何故この時期に??と疑問が湧き上がってくる(笑)白蛇の「SLIP OF THE TONGUE」発表時のモンスターズ・オブ・ロックでのライブDVD&CD。
この前新作発表したばかりなのに何でこんなタイミングなのか全く理解出来ないけど、何かと評価が分かれたこのアルバムでのライブ盤という事で、当時ライブも観てないし、オーヴァープロデュース気味だったアルバムの楽曲がライブだとどんな感じになっているのか興味もあったので買ってみた。

実はちょこっとだけこの映像を当時のMTVで観た事があって、その時のモンスターズ・オブ・ロックのバックステージの様子とライブが出てたのだけど、何故かサンダーはカットされてて(涙)クワイア・ボーイズ、ポイズン、エアロ(ジミー・ペイジがゲスト出演してた)、白蛇と。
カヴァデールとヴァイがインタビューに応えてて、ヴァイが「僕が白蛇を脱退するって?それは全くの噂だよ」と応えていたけど、実は後で分かった事だけど、ヴァイは最初っから1枚のアルバム製作と1回のツアーのみの契約だったとの事。それを物語るかの如く、白蛇はこのツアーの後に沈黙してしまったし。

それはともかくこのDVD、映像がかなり荒く、ネットでも「VHSの3倍モードで録った様な画質」と語られてたけど正に言い当て妙。御大いわく「これしか完全版は残っていない」との事なので、お宝映像である事は間違いないのだけど。
で、肝心のパフォーマンスは、当時の人気を反映してかの様なアリーナロック的なステージング。この時御大は40歳前後だったハズだけど、結構声も疲れ果てた感じで疲れが見て取れる様な感じ。それでも、DVD化にあたりかなり修正されてるらしいので、相当なモノだったのではなかろうか?

選曲に関してはちょっと不満。まあ、フェスなんで選曲も盛り上がる楽曲を中心に持ってくるのもわかるんだけど「THE DEEPER THE LOVE」か「SAILING SHIPS」は入れても良かったのでは?「IS THIS LOVE」が外せないのは分かってるけど。
それと、ヴァンデンバーグとヴァイのソロタイムがそれぞれ入ってるのも何か解せない。まあ、ヴァイみたいなギタープレイヤーを加入させた時点でソロタイムも設けるのも分かるけど、それじゃエイドリアンにも...ってな具合で2つ作っちゃったんだろうなあ。正直いって、コレ入れるならもっと演るべき楽曲が幾らでもあるだろう、と。
「SLIDE IT IN」や「CRYING IN THE RAIN」が入ってるのは嬉しいけど、「LOVE AIN'T NO STRANGER」や「STANDING IN THE SHADOWS」、「WALKING IN THE SHADOW OF THE BLUES」あたりが入ってないのは物足りないなあ。

おまけで収録されているアルバム製作のドキュメント...というよりは、御大自らホームビデオ回してコメントしてるモノだけど、なかなか観る事の出来ないモノだけに面白い。意外だったのは御大がギター弾いてるシーンがあるのだけど、コレが意外と上手いのには驚いたな。

まあ、観ていないライブなので実に興味深く観る事が出来たけど、それ以上でもそれ以下でもない感じかな。CDの方も同じ音源そのまんま使ってるだけなので、それなら別の会場のライブとかDVDに入ってない楽曲のライブとか幾らでも付加価値つける事が出来ただろうに...そーなるとやはり”作品”というよりも”商品”の匂いが漂っているものかと。新作の出来が良かっただけに、ちょっと残念な気分だなあ。


DVD予告編↓
http://www.youtube.com/watch?v=m-2Tt4IjPlE

フォーエヴァー・モアフォーエヴァー・モア
(2011/03/09)
ホワイトスネイク

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ちょっと購入が遅くなってしまったけど、白蛇通算11作目のオリジナルアルバム「FOREVERMORE」を聴いた。
御大も今年で還暦という(!)いよいよそんな歳なのか...と、「1987」の頃のからリアルタイムで追ってきた私は何とも複雑な心境。確かにPV観ると老けたよなあ~。
先日のゲイリー・ムーアの悲報の時にも思ったけど、明らかに”今まで”よりも”これから”が残り少なくなった今、もうそんなに数多くの作品が聴けなくなるのはホントに寂しい限り。
とはいえ、こうして新作を発表してくれたカヴァデールには感謝。

で、数回聴いてみた感想は、前作よりも力まずにリラックスして聴ける感じた。ダグ・アルドリッチとレブ・ビーチ、ちょっと意外と思えるツインギターも前作から継続してるお陰か結構噛み合っているし、何より前作で感じた印象に残りにくいソロやリフも、今回はかなり改善されたと思う。シングルになった「LOVE WILL SET YOU FREE」なんか、分かりやすくて一聴して直ぐにサビ口ずさんでたし(笑)。
あと、今までの白蛇では聴けなかったタイプのほのぼの系(?)「ONE OF THESE DAYS」も面白い出来だし、エンディングで今の御大の心境を吐露した様なタイトル曲なんかは実に感動的。

まあ、強いていうなら疾走感のある楽曲が「DOGS IN THE STREET」と「MY EVIL WAY」だけなので、あと2~3曲あったら良かったかな?トータルで13曲、殆どミドルテンポ中心なんでメリハリが付き難いのが難点かも。

本国での評価がどー捉えられるのか分からないけど、少なくとも今現在こういうバンドは皆無なので、別にセールスで計る必要は無いし、末永い活動(正しくタイトル通り!)を望むばかりだ。

「LOVE WILL SET YOU FREE」PV↓
http://www.youtube.com/watch?v=TOwd30wXc-0

「FOREVERMORE」曲のみ↓
http://www.youtube.com/watch?v=QxQvr4CTQSY

スライド・イット・イン(紙ジャケット仕様)スライド・イット・イン(紙ジャケット仕様)
(2008/04/23)
ホワイトスネイク

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今月は何か新作はないかな?と、HMVや密林サイトでチェックしていたのだけど、コレといったモノが見当たらなくてちょっと旧譜なんぞを...とチェックしてたら、このアルバムのアニバーサリーCDが発売されてたんですな。

私はこのアルバムは、最初に日本盤を購入し、USリミックスでジョン・サイクスがギターを弾いてテイク差し替えていると知って後から輸入盤でUSリミックス盤を購入したクチなんだけど、今回のアニバーサリー盤では両方収録、しかもDVDも付いてこのアルバムからのビデオクリップ他を収録しているらしい...良い時代になったモノだ。
しかも、レーベルもゲフィン版とEMI版があるらしい。コレクター泣かせの商売ですな(笑)。しかしDVD狙いで購入しようか...という気分にはならないな。
そんな訳で、私は両方のアルバムを聴いているのだけど派手さを求めるならUSリミックス、堅実さを求めるなら日本盤といった感じだろうか?まあ、ジョン・サイクスにハマってた頃はUSリミックスばかり聴いていたけど(苦笑)。

しかし、その差し替えられたメル・ギャレー&ミッキー・ムーディーのギターも別に悪くはなく、むしろ当時の白蛇には上手く作用していたと思う。前作までの経緯を考えれば、これでも十分に派手だったと思うけどなあ...当時、クワイエット・ライオットの”前座”としてプレイして、ケヴィン・ダブロウに散々「古臭い」と馬鹿にされた事が原因なのかな?それなら、派手なジョン・サイクスを入れたのもよく分かるけど。

でも、このアルバムでの貢献者は間違いなくコージー・パウエルだと思う。「SLOW AN' EASY」なんかは間違いなくコージーじゃないとこのノリは無いと思うし、他の曲でも自己主張は相変わらず強いし。

私的に好きな楽曲は「LOVE AIN'T NO STRANGER」「SLOW AN' EASY」「GAMBLER」「STANDING IN THE SHADOW」。「GAMBLER」は以前レビューしたフェノメナでも書いたけど、フェノメナ収録の「KISS OF FIRE」のイントロを聴いたデヴィッド・カヴァデールが「貰った!」と言って書いたモノ。確かにそっくりですな。

しかし、このアルバムを最後に音楽性をガラリと変えたのは、商業的や知名度はかなり上がったので良かったのだろうけど、失ったモノも間違いなくあったと思う。今の白蛇がこのスタイルで演ってくれたら最高なんだけど、メンバーもカヴァデール以外誰一人残っていないから無理なんだろうか...?

「LOVE AIN'T NO STRANGER」クリップ↓
http://www.youtube.com/watch?v=l_qkB07VSwU&feature=fvst

「SLOW AN' EASY」クリップ↓
http://www.youtube.com/watch?v=gW4LQN1Bx1Q

「STANDING IN THE SHADOW」(1987ver...って事はヴァンデンヴァーグ+キャンベル?)
http://www.youtube.com/watch?v=ZP_P9RMwGJ4&feature=related