最近は歳取ったお陰ですっかり激しいHMを聴く機会が随分減った。元々私はHM/HRを最初に聴いてた訳ではなく80年代当時のヒットチャートから洋楽に入ったんで、激しい音楽はHR/HM系がチャートを賑わせてた頃から掘り下げていった感じだった。
有名どころから更に踏み込んでいったコアなモノまで一通り聴いてみたけど、やっぱ年齢と共に聴く機会は減っていった。
それでもたまに激しい音が聴きたくなるんで、自分の好きな路線の音だけは今でもCDは残している。今回のお題であるフィア・ファクトリーは、そんな歳取った自分でも結構好きなバンドで、たまに聴きたくなる音楽性だったりする。
そんな彼等の2ndアルバムにして最高傑作との呼び名も高い「DEMANUFACTURE」を今回はチョイス。発表は1995年。

実はこのアルバム、リリース当時に聴いてた訳ではなく随分後になってから購入したモノで、廉価盤6枚組ボックスセットで購入したモノ。このボックスセットを購入したお陰でこのテの音楽性もまだまだイケるなという事が分かったので(笑)今でもたまに聴いてたりするのだけど、このボックスセットの中でも1stアルバムの「SOUL OF A NEW MACHINE」と幻のデビュー作と言われる「CONCRETE」だけはどーしても好きになれない。彼等の代名詞であるインダストリアルとHMの融合スタイルはまだ確立されてなかった頃の作品なんで、曲だけ聴くとただのデスメタル/グラインドコア路線という私が一番苦手のスタイルなのだ(苦笑)。

なので、このアルバムから完全にバンドの個性が浮き出た訳だけど、インダストリアルの要素が入ってるからといって全て打ち込み系で作ってる訳ではなく全てバンドの演奏によるモノというのがかなり重要。特にドラムのキレがハンパなく、よくこんな叩き方出来るなと感心しきり。当時のドラマーはレイモンド・へレーラという人らしいけど、勉強不足のお陰でよく知りません。脱退した後も全然話を聞かない人なんで、今何処で何をしてるんでしょうか?

このテの音で想像するのはやはりミニストリーやナイン・インチ・ネイルズだと思うけど、彼等よりもヘヴィでHMの音楽性を全面的に出してるスタイルは凄く好感が持てる。NINやミニストリーの初期なんかは、バックボーンはHMというよりもニューウェイヴに近かったりするし。あとスリップノットがデビューした当時は「デジタル化したスレイヤー」という表現があったけど、その表現は正にフィア・ファクトリーに与えるべきだったと思うけどなあ。
それと私がこのバンドを聴くに耐えうるのは(笑)バートン・C・ベルのボーカルスタイルにあると思う。ただのデス声だったら、幾ら音楽性がカッコ良くても付いていけないのだけど(例えばカーカス)バートンのスタイルはデス声というよりもパンテラのフィル・アンセルモに近いハードコアスタイルなので聴いてて聴き疲れがしないのだ。コレは非常に重要かと。

このアルバムがリリースされてから実に20年以上も経ってる訳だけど、今聴いても古臭さは微塵も感じない。それは私が初めて聴いてからそれほど年月が経っていないからかも知れないし、リリース当時から聴いてるリスナーにとっては馴染み深い事もあって年月の差を感じる事はあっても、インダストリアルという近未来的なイメージから連想する音世界から古い印象は受けにくいモノだと思う。今更ながらホントに恐れ入りました...


「DEMANUFACTURE」


「NEW BREED」
スポンサーサイト

ジ・インダストリアリストジ・インダストリアリスト
(2012/05/30)
フィア・ファクトリー

商品詳細を見る


最近はちょっとHM系の音から離れていたんで、そろそろ何か良いアルバムないかな?と色々チェックしたら、最近はもっぱらこのタイプのモノばっか買ってる廉価盤BOXセットのラインナップに、HM系のモノが結構発売されてるのを知り、以前からちょっと興味あったフィア・ファクトリーの6枚組BOXセットが何と¥1400で売られていたので、これは迷わず捕獲した。

フィア・ファクトリーは以前90年代初期の頃のミニアルバム「FEAR IS THE MIND KILLER」を、発売当時に聴いた事があったんだけど、一番最初に聴いたのがまずかったのか、自分の予想していた音とは全く別のモノだった。デス声なんだけど、音は結構なテクノでミスマッチ感ありありの音にかなり違和感を感じてそれ以降は全く聴いていなかったのだけど、¥1400でアルバム6枚聴けるのならハズしても良いか...と思って聴いてみたトコ、アルバムだとかなり重い音で普通にメタルしてるじゃん!と(笑)。
よくよく調べてみると、この「FEAR IS THE MIND KILLER」ってフロント・ライン・アッセンブリーのメンバーがリミックスした作品らしく、純粋なミニアルバムじゃなかったんすね~って今頃知りました(苦笑)。

なので、最近の作品も聴いてみたいな~と思い、2年前にリリースされた現時点での最新作「THE INDUSTRIALIST」
が新品で¥2000くらいだったので、とりあえずコレも買ってみた。何だか、過去作があんなに安く買ってしまった事に罪悪感を感じてしまって(爆)。

で、早速聴いてみたトコ、このアルバムが一番のお気に入りになってしまいました!初期作は結構単調なリフで攻めまくるスタイルで、今のHM系では当たり前のスタイルになったクリーンボイスとデスボイスの使い分けを早い段階から取り入れたタイプで、そこに機械音を散りばめるというこのバンドの完成形を更に突き進めた音世界がホントに素晴らしい。
冒頭から激烈スラッシュで勢いを感じさせて、緩急付けながら最後まで全くテンションが落ちない作風は、ホントに最高傑作と言っても良いくらいの充実作だと思う。

何でもこのアルバム、リズム隊のメンバーが脱退してしまったので(しかもそのリズム隊というのが、デヴィン・タウンゼント率いるストラッピング・ヤング・ラッドのバイロン・ストラウドとジーン・ホグラン)製作にはドラムマシーン使って、ベースはギターのディーノ・カザレスが弾くという変則的な作業だったらしいけど、それでもこの完成度。恐れ入りました。

インダストリアル系のHMというと前述のS.Y.L.や最近のミニストリーを想起させるけど、その2組にも負けず劣らずのアルバムが遂に見付けられて凄く嬉しい気分。余りにカッコイイんで、暫くはこのアルバムばっか聴く事になりそうだ。


「THE INDUSTRIALIST」PV↓