このブログで、初の同じアルバムを2度取り上げてみようかと思います。
この辺に関しては、最初は既にレビューしてあるモノにまた追加で記述しようか...とか色々考えたんですが、近年の傾向としてCDの再発に伴い、オリジナル版に比べて収録される曲数やマテリアルがケタ違いになったりして、これはもう新たな新作扱いでも良いんじゃないか?という結論に達しました。まあ、なるべく前回のレビューと内容が被らない様にしようとは考えてますんでご了承を。
ちなみに、既にレビューされてるモノに関しての場合のみなので、新たに2度取り上げるモノに関してはリマスター盤やデラエディ盤なので、それはその都度表記するつもりです。

さて、最初に取り上げるモノは以前から噂のあったプリンスの「PURPLE RAIN」のリマスター盤。殿下が急逝したお陰で当初の予定よりも発表にちょっと時間が掛かったけど、これは生前から殿下が公言していたモノなので、こうして無事世に出てくれてホントに良かったな。
内容も、本編の最新リマスター盤+当時の未発表曲集+12インチverやシングルB面曲集というCD3枚に、当時のツアーの様子を収めたシラキュース公演のライブのDVD1枚という大判振る舞いの内容。値段も¥5800+税と結構なお値段だけど、DVDが入ってるお陰で値下げ率があって、たまたまアマゾンにて¥4500台の時に予約出来たのはラッキーでした(その後は¥500値上がりしてた)。

ジャケットのオリジナル版が白だった部分がシルバーに変わって(また全体的にメタリックっぽい仕様で)ゴージャス感が増してるのはカッコイイんだけど、ディスクの取り出しが紙ジャケのそれと同じなので取リ出すのが凄く不便。コレはちょっと考えて欲しかったなあ。

肝心のリマスターに関しては、当時の録音技術のお陰かマスターテープに起因するモノなのか分からないけど、それほど音の分離が良いという訳でもなくて、若干音が良くなった程度のモノ。殿下がリマスターに関しては余り積極的でないのはこうした諸事情があったからなのかな?

で、個人的に凄く興味のあった未発表曲集は全11曲収録。当時は映画のサウンドトラックの意味合いがあったのでオリジナル盤の曲数だったのは理解出来るけど、その他にもこれほどマテリアルがあって(発表されたモノ以外、他にもまだ残ってるのかも知れないけど)更に同時期に次作にあたる「AROUND THE WORLD IN A DAY」の収録がほぼ終わってたという話なのだから、当時の殿下がどれだけクリエイティヴな時期だったのかと考えると、ホントに恐ろしいくらいの才能だったと思う。

中のインナースリーヴに当時のレヴォリューションのメンバーやエンジニアの証言が載ってるのだけど、そこには殿下は歯を磨くのと同じくらいの感覚で曲を書いて仕上げてしまう様なニュアンスで書かれていて、また別な本にはいつでも録音出来る様に自宅はあらゆる場所に録音機材が置かれてたという話も何だか頷ける話かと。
勿論、この未発表曲も1枚のアルバムとして出せるモノで、よくこういうモノを今の今まで残しておいたモノだと感心した。100年間に1年1枚のペースで新作をリリース出来るという話も強ち嘘ではなさそうな感じだ(まあ、遺族が絶対にリリースしないんだろうけど)。お気に入りは「DANCE ELECTRIC」「ELECTRIC INTERCOUSE」「OUR DESTINY / ROADHOUSE GARDEN」「WONDERFUL ASS」(この歌詞は当時の殿下らしい/笑)「WE CAN F**K」「FATHER'S SONG」あたりかな。

12インチver&シングルB面集は、シングルverの中途半端な構成(「PURPLE RAIN」や「WHEN DOVES CRY」(邦題:ビートに抱かれて)での、後半のギターソロが削られてるモノを敢えてわざわざ聴くのは疑問だし)はともかく、12インチverの当時にしては大胆な構成は初めて聴いたのでこれは普通に面白かった。「ELOTIC CITY」は「LET'S GO CRAZY」のシングル盤持ってたし、「GOD」と「ANOTHER LONELY CHRISTMAS」は3枚組ベスト盤に収録されているから既に聴いてたけど、こうして改めて聴くと趣きも若干違う気がする。

シラキュースでのライブDVDは、当時ビデオテープでもリリースされていたモノで私も当時持ってたけど、何時の間にか手元に無かった(苦笑)。多分売ったんだと思うけど...この映像は色々とエフェクト処理とかされてて観ていてちょっと疲れるんだよねえ。
ライブ自体は当時の殿下をパフォーマンスを観るだけでも十分価値はあるんだけど、如何せん映像自体が古いので画質のクオリティ自体は良くはない。HDリマスターとかやればまた違うんだろうけど、あくまでも参考資料程度のモノになってしまったのは残念。

しかし、知れば知るほどホントによく分からない御人だ。このアルバムで殿下は世界的にも確固たる名声を得た訳だけど、何で自分のキャリアが今までマニア層にしか知られてない時期でこれから...って時に、自身の半自伝的な映画を撮ろうと思ったのかよく分からないし、そんなアルバムがここまで売れたという理由もよく分からない。私がリアルタイムで経験したのは前作「1999」ではアルバムチャートには顔出してたのは知ってたけど、いきなり「WHEN DOVES CRY」がシングルチャートで1位を獲得し、次々とシングルで大ヒットを飛ばして、勿論アルバムチャートでも1位を獲得、いきなり時代の窮児になったのはよく覚えている。

勿論、楽曲の良さが際立っていたのは事実だけど、それ以外にも殿下自身の時代にマッチした感覚がピタリと当て嵌まったんだろうなあ。そんな事を思いながら聴いていると、懐かしい気分と同時に不世出の天才と言われた彼をリアルタイムで知る事が出来たのは幸運だったと思う。


「WHEN DOVES CRY」


「LET'S GO CRAZY」
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(2009/07/15)
プリンス&ザ・レヴォリューション

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プリンスのアルバムは多数あれど、何のアルバムが好みか?と問われると、人によって様々な意見が分かれると思う。
知っての通り、このアルバムがプリンスの歴史の中で最も商業的に良かったアルバムで、同時にヒットしただけあってプリンスを聴いた事がない初心者にはうってつけのアルバムだとも言える(私的な最高傑作は、また別のアルバムだけど)

私はこのアルバムでプリンスを初めて聴いたのだけど、最初は「気色悪い」(笑)。当時ベストヒットUSAで、「ビートに抱かれて」(この邦題は、原題と全く関係ないけど楽曲のイメージには合ってると思う)のビデオクリップを観た時のインパクトはかなり絶大。花の散りばめられたバスタブから、プリンスが全裸で上がってくるのには気色悪い以外、何モノでもないでしょ?

でも、次のシングル「LET'S GO CRAZY」のノリの良さ、そしてアルバムのエンディング「PURPLE RAIN」の素晴らしいバラードで、プリンスの外見はともかく(笑)ミュージシャンとしては最高の部類だって事は初心者の私でも十分に判った。
当時はマイケル・ジャクソンが天下を取っていた時代だったけど、プリンスは同じ時代に出て来てもマイケルとは音楽に対するアプローチが全く違うトコも新鮮で良かった。それは、この後のアルバムでも十分に証明されている。

まだプリンスが無名だった頃に、ミック・ジャガーに才能を見出されてストーンズのオープニングに使われたのだけど、ストーンズファンからはかなり毛嫌いされてステージに物投げ付けられて酷い有り様だったらしい。今のプリンスからは想像付かないけど、当時からあんなパフォーマンスやってたんだから観客の言い分も判るな(笑)。

映画も観て、それまでのプリンスの半自伝的内容は判るんだけど、それよりも脇役のレヴォリューションのメンツがまた良い味だしてる。ウェンディ&リサもカッコイイんだけど、この頃にシーラ・Eがいたらもっと良かったんだけどな。