歌舞伎町から超鋼鉄重低爆音歌舞伎町から超鋼鉄重低爆音
(1997/11/21)
ストラッピング・ヤング・ラッド

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私が今まで聴いてきた音楽の中で、これ以上ない激しい音楽は何だろうか?と問われると、間違いなく筆頭に挙げるのがデヴィン・タウンゼント率いるストラッピング・ヤング・ラッド(以下SYL)の「CITY」(邦題:歌舞伎町から超鋼鉄重低爆音)だ。
このアルバムよりも激しい音楽は幾らでもあると思うけど、私自身が耐えうる音楽の基準としてはコレを超えるモノは今のトコ出て来ていない。

VAIの「SEX & RELIGION」で表舞台に現れて以来、様々なタイプのプロジェクトで様々なタイプの音楽を創ってきたデヴィンだけど、このアルバムで自身の音楽の一つの完成系を見た気がする。
本人が「VAIの音楽とは全く別の次元にいる」と言いつつも、その枠だけに収まらない存在感はただ者ではないし、当時のメロコアバンドをコケにしたパンキー・ブリュスターでも「直ぐに作り終えた」と言いつつもめちゃくちゃカッコ良かったり、そのパンキー・ブリュスターとほぼ同時期に作ったオーシャン・マシーンでは一転してメロディアスで少しプログレ掛かった音には、とてもこれらのアルバムを同じ人物が作りあげたとは思えない程、懐の深さを見せつけてくれた。

そしてSYL。デヴィン自身の激情を叩き付けるだけのバンド...と思われがちだけど、その激情以上に作り込まれた音が凄い。発表当時、誰もが口を揃えて言った言葉「一体どんなミキシングをしてるんだ?」
ホントにそう思う(笑)。音の塊...とはこういう事を言うんじゃないかと思う。それでいて、聴き込むと音がきちんと分離されているのである。並の精神じゃこんなモノ作れないんじゃないかな?
そして、そのデヴィンの激情も勿論激しい。1stアルバムではインダストリアル的な音だったので、その機械音の向こう側にいる様な感じだったけど、このアルバムでははっきり主張しているし、その倍以上の迫力を聴かせてくれる。

ワイルドハーツとのカップリングのライブを観たのだけど、ライブではアルバム以上の迫力で、勿論デヴィンも凄いのだけど、それ以上に目を惹くのがジーン・ホグランのドラム。身体を激しく動かすのではなく、姿勢良く座ってるだけにしか見えないのに(爆)手と足は激しく早い。あんなドラマーは今までには観た事なかったな。

デヴィンはこの後、またもや様々なプロジェクトやSYLのアルバムを発表していくのだけど、SYLに関しては今のところコレが代表作だと思う。
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