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今回のお題は、前回のジョー和尚も短い期間在籍した事のある大御所ディープ・パープルの「INFINITE」をチョイス。発表は2017年。ジャケットの色違いからも分かる様に、購入したのはTHE GOLD EDITION盤で2017年に行われたヘルフェストのライブを収録した2枚組。購入時はアマゾンにて¥800台でした。

以前から書いている通り、私はこのバンドに対してそれほど思い入れはなくて、全盛期と言われる第二期メンバー達による超有名アルバムよりも第三期~第四期の従来路線から外れた音楽性が好きなので、今更このバンドに期待するモノなんてあるのか?と言われると、正直「興味本位でしかありません」という答えになる(笑)。

そりゃ長年続いてきた大御所バンドで、しかも中心メンバーだったリッチー・ブラックモアやジョン・ロードは既にバンドから去ってるのに未だに活動を続けているのは何故?とファンでなくともちょっとは興味はあるだろう。しかもスティーヴ・モーズに変わってから結構な年月も経っている事だし、今ならディープ・パープルという先入観もそれほど感じなくて済むんじゃないか?と思って購入したのだ。

結論から言うと、このアルバム結構気に入りました。派手さは殆どなく、年齢を重ねたメンバー達がそれまでのキャリアを生かして挑んだ渋い大人のハードロックという表現になるんでしょうか。ディープ・パープルという看板を損なう事なく、更にバンドのステータスを上げる事に成功している好盤かと。

このアルバムのポイントは、ロジャー・グローヴァーとイアン・ペイスにおける重厚で安定感のあるリズム隊が楽曲の核を成している事に尽きるかと。勿論メロディもしっかりしてギターやキーボードの見せ場もきっちりあるのだけど、一番耳に馴染んでくるのは自然とグルーヴを感じられるリズムが凄く心地良いのだ。

個人的には余り好きではないイアン・ギランのボーカルも、年齢を感じさせる部分があるにせよ聴き辛さは殆ど感じないのが良い感じ。派手なギターソロなんて殆ど無いけど、楽曲にピッタリと嵌まってるスティーヴ・モーズのセンスも実に素晴らしいし...あれ?深紫ってこんなに良いバンドだったっけ??(笑)お気に入りは「TIME FOR BEDLAM」「ALL I GOT IS YOU」「GET ME OUTTA HERE」「BIRDS OF PREY」が良い。
おまけのヘルフェストライブ盤も、さすが熟練のパフォーマンスで安定感抜群。オーヴァーダブ一切なしでこのプレイはさすが長年のキャリアは伊達じゃないですね。イアン・ギランのスクリームはかなり厳しいけど、それさえ気にしなければ十分楽しめるかと。

最初から最後まで大人のブリティッシュHRが十分堪能出来る素晴らしいアルバム。ラストがドアーズのカヴァーというのが意外だけど(「ROADHOUSE BLUES」)”いぶし銀”という言葉がしっくり来る締め方もカッコイイ。
リリース当時は「ラストアルバムになるかも?」という噂があったみたいだけど、近々新作のリリースも決まったみたいだし、まだまだバンドのやる気があるみたいで何より。もう、出来るトコまで頑張っちゃってください!としか言い様がないよなあ...


「TIME FOR BEDLAM」


「THE SURPRISING」
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前回の白蛇のブルーズHR路線のアルバム聴いてたら、こっちの方も聴きたくなりCDを取り出してきたディープ・パープル。通算9作目のオリジナルアルバムにして、第三期メンバーにして2作目にあたる「STORMBRINGER」(邦題:嵐の使者)を今回はチョイス。発表は1974年。

このアルバムは勿論後追いで聴いたので当時の状況は全く知らないのだけど、ネット上での色んな書き込みを読んでると発表当時は物凄い批判の嵐で駄作扱いされていたとか言われてるけど、私はこのアルバムも凄く大好きですね。以前も書いた様に私が最高傑作に挙げるのは次作の「COME TASTE THE BAND」になるんだけど、このアルバムも同等くらいに良いと思う。久々に聴いたら、今の私のノリだとこっちの方が良い感じかも。

この路線に大いに不満を持ったリッチー・ブラックモアがこのアルバム自体を「最低」と言い放ち、結果的にバンドを脱退するまでに至ったのは有名だけど最低というのは言い過ぎじゃないかと。自分の思い通りにならないメンバー達(デヴィッド・カヴァデールとグレン・ヒューズ)が持ち込んだソウル・ファンク路線が単に気に入らなかっただけで、自分の路線を推し進める楽曲をバンドに持ち込めなくてクオーターマスのカヴァー曲を進言するも他のメンバーから却下されて不貞腐れただけの話じゃないかと。如何にもこの人らしい話じゃないですか。自分だって「MISTREATED」みたいなブルーズ曲作ったクセに。
そーなると過去作の路線ではないのは明確で、その新しい音楽性に付いていけない(納得いかない)当時のファン達が「こんなモノは深紫じゃない」と酷評したのは頷ける。

しかし私みたいに完全に後追いで聴いた深紫のファンでも何でもない人、しかもHM/HR以外のモノも聴く私にとっては何の先入観もないし、しかもグレン・ヒューズが大好きってだけで過去作まで遡ったからこのテの音楽性には逆に納得させられたくらいで大好きなアルバムと言える。全曲良いんだけど、カヴァデールもグレンも双方カヴァーしているタイトル曲や「LADY DOUBLE DEALER」(邦題:嵐の女)みたいなHR路線は勿論、カヴァデールがグレンの為に書いた「HOLY MAN」(邦題:聖人)、リッチーがこのアルバムで唯一気に入ってる(でも御大のプレイはかなり控えめ)「THE GYPSY」や、カヴァデール屈指の名曲と言っても良い「SOLDIER OF FORTUNE」(邦題:幸運な兵士)での切なく堪らない哀愁を感じさせる楽曲が素晴らしい。アルバムの中でも地味な扱いな「HOLD ON」のソウル路線もなかなか良いし。

でも何が凄いかって、それまでの深紫ではクラシカルなHR路線をプレイしてたのに、こうした新たな音楽性でもちゃんとプレイしてそれなりに聴かせているメンバー達の力量はさすがプロフェッショナルな人達なんだなと。すっかりやる気を失ったリッチーですらこういう路線もちゃんと弾いてるじゃんかと。
因みに私が購入したCDは35周年記念盤でDVDに5.1ミックスが収録されているのだけど、これがウチの安物のDVDプレイヤーですら音の分離がはっきり分かる音質でちょっと感動。音を楽しむだけにDVDで再生するのも良いですね。

しかし、以前噂になった第三期メンバーでの再結成は見たかった様な見なくて正解だったのか...カヴァデールがリッチーに連絡して打診してもNOで、その間にジョン・ロードが他界してしまったお陰で幻となってしまった訳だけど、当時から比べるとメンバー全員丸くなった訳だし(あれほど拒んでたHR路線にリッチーが復帰したのはマジで驚いたけど)結果はどうであれ興味があったのは事実。微妙な新生レインボーよりもこっちをやってほしかったなあ...


「STORMBRINGER」


「SOLDIER OF FORTUNE」

Burn 30th anniversary editionBurn 30th anniversary edition
(2005/03/01)
Deep Purple

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先週、以前から癌を患っていたジョン・ロードが永眠した。71歳だったとの事だけど、これからこういった悲報は多くなるんだろうなあ。ただでさえHR/HM系のミュージシャンは高齢化が進んでいるし、この人みたいに一時代を築いたミュージシャンやバンドは結構多いから、少なくとも覚悟しておいた方が良いのかも。ご冥福をお祈りいたします。

そんな訳で、彼を追悼する意味で今回のレビューはディープ・パープルの「BURN」。オリジナルのリリースは1974年だけど、このCDは30周年アニバーサリー盤で2004年リリース。先日、HMVにてセールで¥600で購入出来た代物。
メンバーも第3期に突入して、イアン・ギランとロジャー・グローバーが脱退し、ここで新たにデヴィッド・カヴァデールとグレン・ヒューズの2人が加入。

正直言って、バリバリのHRチューンはタイトル曲「BURN」のみ。リアルタイムで聴いた方達は正直感動モノだった事でしょうなあ。リッチー・ブラックモア渾身の一撃と言わんばかりの曲で、ジョン・ロードのハモンドも正に”唸る”という表現がぴったりの名曲。オリジナルでは勿論デヴィッドとグレンのツインVoだけど、グレン自身のライブ盤でも演奏されており、そのド迫力に度肝を抜かれた記憶がある。

残りの曲はデヴィッドの声質を生かしたブルージーなナンバーが大半を占めており、グレンお得意のファンキーな曲も入って、それまでのパープルのアルバムとは一味も二味も違うスタイルとなっている。後にソウルやファンキー路線に耐えられなくなったリッチー自身がバンドを脱退するハメになったけど、この時点ではまだそれに耐え得る忍耐は持っていた様だ(笑)。

まあ、それまでの一本調子でしか歌えないイアン・ギランよりも音楽性の幅が広がった意味ではこのメンバーチェンジは成功だったと思う。だけど、新加入してそれが受け入れられると横柄になって、個性を打ち出そうとする輩が音楽性に口を挟んできた為にバンド自体が脆くなってしまったという本末転倒的な結末が待っていようとは、この時点で疑う人はいなかっただろうなあ。

オリジナル盤は持ってなかったので聴き比べは出来ないけど、このリマスター盤はかなり音質が良いと思う。音の分離が良くて各楽器の音がはっきり聴こえるので、大きな音で聴いて心地良い。イアン・ペイスのドラムがかなり硬質なんで、如何にもHRを聴いてると思えるのが良い。

2004年リミックスが数曲収録されているけど、はっきり言ってオマケ。全体的にオリジナル曲数だけで十分に勝負出来る内容なので、リミックスは無くても良かったかも。

しかし数年前に第3期の再結成の噂が流れた事があったけど、何でリッチー関係はこうした話が出る度に誰かメンバーが亡くなるのだろうか?レインボーの噂の時もコージー・パウエルが亡くなったし、今回はジョン・ロード...リッチーももうHRは演らないんだろうから、こうした噂話はきっちり否定してほしいですな。


「BURN」ライブ↓
http://www.youtube.com/watch?v=dlalQBnrxtE

「MISTREATED」ライブ↓
http://www.youtube.com/watch?v=tsO26Pgm6qI

「YOU FOOL NO ONE」ライブ↓
http://www.youtube.com/watch?v=5R-voFL4ZL8

カム・テイスト・ザ・バンド(紙ジャケット仕様)カム・テイスト・ザ・バンド(紙ジャケット仕様)
(2006/03/22)
ディープ・パープル

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先日のグレン・ヒューズの話から、ひょんなトコで話題になった(笑)ディープ・パープルの「カム・テイスト・ザ・バンド」。

久しぶりに引っ張り出して聴いてみたのだけど、やはりそれまでのパープルとは異質な感じのアルバムで、イアン・ギランやリッチー・ブラックモアのファンには絶対に無縁なアルバムだと思し、彼等が参加していない為「彼等こそがパープル」と思ってる人達には、パープルのアルバムとしては認めたくないアルバムでもあるだろう。
先日の述べた通り、私自身はパープルには何の思い入れがないので、素直にこのアルバムの方向性が好きだったりする。そして、今までのパープルの概念を変えたのは、やはり新加入のトミー・ボーリンとここで個性を出してきたグレン・ヒューズの2人でしょう。
「GETTIN' TIGHTER」や「I NEED LOVE」のファンク的な要素は間違いなくグレンの趣味だし、「DEALER」や「LOVE CHILD」のブルージーな感覚はトミーが持ち込んだモノで、また、トミー・ボーリンがどの様なタイプの曲でも自分のモノにしてしまうので、そこがこのアルバムのポイントだと思う。
従来のHR路線の「COMIN' HOME」や「DRIFTER」なんかも普通にカッコイイのだけど、何だかデヴィッド・カヴァデールの存在がかなり薄く、この2人が作ったアルバムに他のメンバーが参加したアルバム...みたいな感じな仕上がりで、それでパープル色が薄いのだろうか?

私的には「COMIN' HOME」の疾走感、「GETTIN' TIGHTER」の軽快感、個人的なハイライトと思ってるバラードの「THIS TIME AROUND~OWED TO 'G'」、壮大なスケールでアルバムを締める「YOU KEEP ON MOVING」が中でも大好きだ。

「THIS TIME AROUND~OWED TO 'G'」や「GETTIN' TIGHTER」は、グレンの「BURNING JAPAN LIVE」CDにも収録されているのだけど、前者の冒頭で「次の曲はトミー・ボーリンに捧げる」と言ってプレイしたり、また「YOU KEEP ON MOVING」は彼の「FROM NOW ON...」のボーナストラックにリメイクで収録したりと、彼にとっても特別なアルバムである事は間違いないだろう。
熱狂的なパープルファンには申し訳ないけど、このメンツでもう1枚くらいアルバムを聴いてみたかったな。