先日、久々に東京へCDを売りに行き(ブックオフだと二束三文にしかならんので、フラっと遊びがてらに)その査定中に中古CDをチェックしてたら偶然見付けてしまった、今回のお題であるシン・リジィの5thアルバム「FIGHTING」のデラックスエディション盤を購入した。オリジナル盤の発表は1975年。これで3rdアルバムから最終作まで揃った事になったので非常に満足。1stと2ndはハードロック色が薄いので、購入はお金に余裕のある時で良いかな?と。

さて、何でこのアルバムが一番最後に手にする事になったのか?と言うと、単に有名曲が少なかったからという実も蓋もない話で(苦笑)ボブ・シーガーのカヴァーである「ROSALIE」が冒頭を飾ってるという事でアメリカンな雰囲気が漂ってるのかな?という先入観で後回しになってしまったと。
しかし今回改めて聴いてみてアメリカンがどうこうというよりも、この時点でもう既にリジィは個性を確立しちゃっているので”何々的”というモノは存在しない。やっぱフィル・ライノットのアクの強さがこのバンドの核な訳だし、フィルの歌い方やバンドの音楽性が合わなければこのバンドには縁が無いという事なんだろう。

先述の「ROSALIE」や、よくベスト盤に収録されている「WILD ONE」(邦題:帰らぬおまえはワイルド・ワン)、「LIVE AND DANGEROUS」にも収録されている「SUICIDE」(邦題:自殺)辺りは勿論知っていたのだけど、他の曲はこれまで聴いた事がなかったんで純粋に楽しめたのだけど、それと同時にこの時期辺りからバンドの知名度が上がってきた事を思うと、曲作りにも前作よりハードさが増して幅が出てきた様にも感じられた。中でも「FOR THOSE WHO LOVE TO LIVE」(邦題:愛すべきもの)や「KING'S VENGEANCE」、「BALLAD OF A HARD MAN」辺りは結構好きな部類だ。

「ブライアン・ロバートソンとスコット・ゴーハムのツインギターがリジィの歴代ギタリストの中でもベストだ」という話をよく聞くけど、これを聴いて何となくその理由が分かった様な気がする。勿論、後に成功するゲイリー・ムーアやジョン・サイクスも凄いギタリストだし、私自身ゲイリーとスコットの時期が今でもベストだと思ってるけど、楽曲を自然に違和感なく聴かせる雰囲気を持ってるのはこの2人なんだろうなあと。ゲイリーの場合は聴いてると「さあ、凄いソロが来るぞ」という感じだけど、ブライアンの場合はそういうのが無い分バンドの一体感が感じられるといった感覚だろうか。

よくシン・リジィが苦手...って人の話を聞くとフィルの独特の歌いまわしがダメらしいけど、確かに歌メロ自体はそれほどインパクトはないかも知れない。だけど「WILD ONE」や「SUICIDE」に他にピッタリな歌メロはあるのか?と問われると、逆に思い浮かばないのがこのバンドの凄いトコで、それはフィル自身が一番良く分かってるのがこのバンドを国民的バンドにまで押し上げた事実だと思う。
しかしながら、ホントに良いバンドだったよなあ...としみじみ思う。今はブラック・スター・ライダースがその音世界を継承してるけど、やはりフィルの才能には届かないし勿論BSRがリジィの代わりにはなり得ない。だけど、こうしてリジィが残してくれた音源で未だに楽しめるのは、後追いで聴いた私にとっても嬉しい限りである。


「WILD ONE」


「BALLAD OF A HARD MAN」
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しかし、身体の不調が長引くのはマジでキツい。
雑談版ブログでも書いてるけど、2週間前の軽い風邪が未だに抜けないし、先週末から今週アタマの何十年振りかの大寒波(って、最近こういう表現がやたらと多くなりましたな)の影響で、腰痛が再発してしまい仕事を休んで温泉で療養したりと、もうボロボロですわ。
今日は休みだけど、昨日は珍しく残業となって夜21時近くまで仕事してたので今日も疲れが余り抜けてない。まだ腰の痛みも引けてないし、外は雪降って寒いから無理して外出ないで疲れを癒そうかと。

そんな訳で今日は午前中から音楽ばっか聴いてるのだけど、前回のブラック・スター・ライダーズの前身バンド(と書くと、何だかかなり語弊がある様な感じはするけど/苦笑)である、シン・リジィのアルバムも久々に聴いてる。しかもメジャーな作品ではなく、マイナーな作品扱いの「NIGHTLIFE」を今回はチョイス。発表は1974年。私が4歳の時にリリースされた作品だ(笑)。

彼らの作品で有名なモノといえばやっぱツインギターを配した作品群が有名であるけど、そのツインギターとなるもう一人のギタリストを加入させた4人編成で作った初めての作品がこの「NIGHTLIFE」となる。
前作「VAGABONDS OF THE WESTERN WORLD」を最後にバンドから離れた(何でも病気が原因で脱退したらしい)エリック・ベルの後任は、半年間のみゲイリー・ムーアがバンドに入っていたけど、バンドのライフスタイルに耐えかねて脱退。その後、当時何と18歳だったブライアン・ロバートソンとアメリカ人のスコット・ゴーハムが加入してツインギター編成となった。
他のメンバーとは5歳以上離れているロボがバンドの全盛期までバンドに関わっていた事を思うと、彼のこのバンドの貢献度はかなりのモノだったんだなあ、と。多くのリジィファンが彼とスコットのツインギターを称えるのも分かる気がする。

前作で見せたHRスタイルの布石はここで炸裂するかと思いきや、意外にもそうにはならず、冒頭の「SHE KNOWS」から軽めの小気味のいいフォークスタイルで幕を開ける。続く「NIGHT LIFE」ではゆったりとしたブルージーな楽曲、「IT'S ONLY MONEY」ではファンキーさを強調した楽曲...と、相変わらずバラエティの豊かさは感じられるけどHRスタイルの作品ではない。9曲目の「SHA-LA-LA」にきてようやく片鱗が見える程度だ。だから、まだバンドにとってはバンドのスタイルを確立する為の模索中みたいなモノで、それは次作まで続く事となる。

しかし、このアルバムには名曲「STILL IN LOVE WITH YOU」が収録されている事を見逃せない。ゲイリーが残していった素晴らしい泣きのプレイも収録されているけど、やはり「LIVE AND DANGEROUS」に収録された方が馴染み深いんだろうなあ。
デラックスエディションの2枚目はBBCセッションがメインだけど、この「STILL IN LOVE WITH YOU」のデモがまた良い。音質が悪いのはデモなので仕方ないにせよ、形はほぼ完成されておりギターソロが即行で弾いてる感じだけど、如何にもゲイリーらしいスタイルだ。私のお気に入りは「SHE KNOWS」「IT'S ONLY MONEY」「STILL IN LOVE WITH YOU」「SHOWDOWN」「SHA-LA-LA」かな。

私的にはこういうHRスタイルではないのんびりと聴ける作品も嫌いじゃないし、むしろバンドの懐の深さを感じられるので結構な頻度で聴いてたりするけど、何よりフィル・ライノットの際立った才能がよく分かると思う。詩人と呼ばれるのも、デモでの歌い方やメロディに入れる歌詞の載せ方で最も感じさせるのがよく分かる作品かと。
しかし、フィルもゲイリーももうこの世にいない人達の作品を、今の時代に聴くのも何だか妙な気分だったりする。まあ、音楽はこうやってずっと後世に残っていくモノなんだろうけど、今の音楽よりも頻繁に聴いてるのも逆行して面白いかも。


「SHE KNOWS」


「STILL IN LOVE WITH YOU」

RenegadeRenegade
(2013/09/19)
Thin Lizzy

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3連休の中日、今日は今朝4:00起きしてこの時期恒例の日光へ紅葉を見にドライブ。
但し、昨日のあの暑さだったお陰でちょっと服装ナメて掛かって、この時期にしてはちょっと薄着で向かってしまったのはマズかった。ウチを出る時には早朝にも関わらずそんなに寒くなかったのに、向こうに着いて車から降りようと思った時、台風でも来た様な突風がビュウビュウ吹いてて、湯の湖の湖面が思いっきりウェイヴ状態になってた。
標高も高いので風がめっちゃ冷たく、とても降りて散歩なんて状態ではなく、少し降りて景色眺めて別の場所へ移動...の繰り返しで、紅葉もそんなに思ったほど色付いてなかったので、写真も撮らずに今日は2時間程度で帰宅。まあ、風邪引いて帰ってくるよりはマシだろうって事で納得したけど、ここ数年まともに紅葉の良い時期に当ってないので、それだけが残念。でも、気分転換にはなったんで良しとしよう。

ってな訳で、昨日も一昨日の激務の影響(昼飯食った10分のみの休憩で、後はずっと仕事に従事し1時間の残業のオマケ付き)で寝たきりだったので早くも連休半分過ぎてしまったけど、やれる事はきっちりやっておかねば。

さて、先日購入した待望のシン・リジィの後期2枚リマスター盤、以前レビューした「THUNDER AND LIGHTNING」はライブやデモ音源などが付いて2枚組のデラ・エディ盤となっているのだけど、今回のお題「RENEGADE」(邦題:反逆者)に関してはボートラ5曲のみの付いた状態で1枚のみの単品リリースとなっている。

今回、このリマスター盤で初めてこのアルバム聴いたけど、この時期のバンド内は相当荒れていてボロボロだったという話が有名だけど、その割りには思っていたよりはまともな作品だったので意外に良いと思った。
前作「CHINATOWN」と次作「THUNDER AND LIGHTNING」の間という事もあって、セールス的にも失敗した事もあって埋もれがちな作品なんだろうけど、その流れの過程にあるアルバムである事には間違いないと思う。

冒頭の「ANGEL OF DEATH」の正統的なHRから、哀愁を感じさせる「RENEGADE」の流れは非常に良いし「HOLLYWOOD (DOWN ON YOUR LUCK)」や「FATS」、「MEXICAN BLOOD」での如何にもリジィにしか作れない楽曲は健在だと思う。
しかし、そもそもこのアルバムはその前に「TROUBLE BOYS」というタイトルで別のプロデューサーと完成間近だった音源を全て破棄し、代わりにクリス・タンガリーズを迎えてこのアルバムを3週間で作り上げたという話だから、その辺の影響で楽曲の練りが足りなかった事が全体的に地味にしている原因だと思う。
後にシングルのみで「TROUBLE BOYS」が発表されているけど(今回のボートラにも収録)至って普通のロックソングなんで(誰かのカヴァー曲?)ちょっと意図が分からないトコから当時のファンも困惑したのではなかろうか?

とまあ、何かと問題の多いアルバムだけど、アルバム半分はリジィらしさを感じられたのでなかなか興味深い作品だと思う。だけど、この数年後に最終作発表してバンドが解散し、そしてフィルが永眠してしまった事実を考えると、ちょっと悲観的な気分になってしまう。バンドの終焉の始まりの様に思えてしまって...


「ANGEL OF DEATH」ライブ↓
http://www.youtube.com/watch?v=p42oEVrggm4


「RENEGADE」ライブ↓
http://www.youtube.com/watch?v=Sazxwi-tZ6I

「HOLLYWOOD」TVライブ(キーボード演奏してるおばあちゃんが謎/笑)
http://www.youtube.com/watch?v=WV5SJREqcLU

Johnny the FoxJohnny the Fox
(2011/01/24)
Thin Lizzy

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いよいよ9月ですね~。毎日の暑さで、仕事終わりにはバテバテで何もやる気が起きないのは正直キツいっす...そろそろ涼しくなってほしいんだけど...
昨夜、何気にダラダラとネットやってて、例の如く何か掘り出し物はないか?とウェブ徘徊してたトコ、私がよく利用するロックTシャツを買うならまずココをチェックする”バックドロップ”にて、Tシャツ¥2100均一セールがやってたので、最近余り見掛けないチープ・トリックのTシャツと、シン・リジィのこれまた余り見掛けない、今日のお題である「JOHNNY THE FOX」のTシャツを購入。
でも、この前まではミュージシャン限定で¥1500くらいで売ってたのに、全品になると少し高めな設定なのは如何なモノかと?

そんな訳で、「JOHNNY THE FOX」。シン・リジィのデラックス・エディション盤が発売されてから結構頻繁にリジィは聴いてるのだけど、中でも一番よく聴くのがこのアルバムだったりする。理由はよく分からないけど(苦笑)一番バランスが良いアルバムだからかも?
前作「JAILBREAK」でバンドがブレイクを果たし、セールス的にも勢いが増して、たった7ヶ月で早くも新作のリリースに踏み切ったという。今の時代じゃ絶対にありえない話だけど、如何にバンド内がテンションが高く創作意欲に駆られてた時期だったかという事実がよく分かる内容かと。

正直言って、バンドの代表作には成り得ない作品だし実際評価もそんなに高くない作品だけど、何と言ってもバンドの定番曲で、ゲイリー・ムーアもソロ作でカヴァーした「DON'T BELIEVE A WORD」(邦題:甘い言葉に気をつけろ)や、「LIVE AND DANGEROUS」にも収録されている「MASSACRE」(邦題:虐殺)や「JOHNNY THE FOX MEETS JIMMY THE WEED」(邦題:サギ師ジョニーとヤクザのジミー)も収録されているので、意外と馴染みやすいのが魅力。
メロウな「BORDERLINE」や「SWEET MARIE」(邦題:いとしのマリー)なんか哀愁漂う良い曲だし、ほのぼの系の「FOOLS GOLD」や「OLD FLAME」で和み、ヘヴィな「JOHNNY」や「ROCKY」、「BOOGIE WOOGIE DANCE」なんかもカッコイイ。つまり、全曲私のツボだと(笑)。

デラエディ盤のディスク2はお得意のBBCセッションやインスト、リミックスなどが収録されてるのでバンドのコアなファンなら楽しめるけど、インストは正直微妙かな。まあ「FOOLS GOLD」なんか聴くと意外とリフ中心の曲なんだな、と思い知らされたり意外な発見があったけど。「DON'T BELIEVE A WORD」のリミックスなんかはオリジナルと聴き比べると意外と面白い。

しかし、後期のアルバムはデラエディ化はしないのかな?「THUNDER AND LIGHTNING」は勿論の事、「RENEGADE」も出さないのはおかしい。っていうか、「CHINATOWN」まで出したんだから責任取って(?)ちゃんと出せよ、いや出してください。これじゃ、何時まで経っても「RENEGADE」が買えません...


「DON'T BELIEVE A WORD」REMIX VER.↓
http://www.youtube.com/watch?v=IbO3hGrotRk

「BORDERLINE」↓
http://www.youtube.com/watch?v=0UsFR9bHOYE

「JOHNNY THE FOX MEETS JIMMY THE WEED」PV↓
http://www.youtube.com/watch?v=ARHuUfgi_Mw

JailbreakJailbreak
(2011/01/24)
Thin Lizzy

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先週末は土曜日出勤だったお陰で休日が1日しかなかった事もあり、しかも仕事の進みが芳しくなかった為メンタル面で良い状態ではなかった事もあって(苦笑)週初めの昨日もイマイチな気分。
こういう時は気分転換が一番なんだけど、夜勤週に何をやるか?って事になるとコレが特に無いんですよ(笑)。だからレビューでも書こうかなって。
ってな訳で、これまで買ったは良いけど数回しか聴いてないのを引っ張り出して聴くのが、こういう気分には良いのかも。この方がリラックス出来てすんなり耳に入ってくるし。

で、チョイスしたのはここ数年リリース枚数が異様に多くなり、しかも最近になって未発表のライブ音源が発掘されてたりしたので、まだまだこのリリースラッシュが止まる事はないフィル・ライノット率いるシン・リジィの1976年発表、通産6作目となる「JAILBREAK」。

デラックス・エディション盤が一気に発売されたお陰で一度に数枚聴いてしまうと、代表曲はともかくマイナーな曲は何処に何が入ってるか分からなくなってしまい、ちょっと時間置いてから...なんて事になるとこういう事になってしまうのだ。しかも今月末には私が期待してた「NIGHT LIFE」のデラエディ盤も発売される事だし、予習で聴くにはちょうど良い時期だったかも。

で、一般的にリジィの代表作って事になるとこのアルバムがよく取り上げられるけど、確かにリジィを聴いた事がないという初心者にはうってつけのアルバムかと。

まず「THE BOYS ARE BACK IN TOWN」は、バンドが解散して暫く経ってから映画「トイ・ストーリー2」や「エクスペンダブルス」でも使われ、1991年にはアメリカで湾岸戦争終結の時のタイミングを見計らってこの曲がイメージソングとして扱われて改めてチャートに駆け上がったのも覚えている。
タイトル曲は言わずもがなバンドの代表曲だし、「COWBOY SONG」「EMERALD」「WARRIORS」はライブの名盤と称される「LIVE AND DANGEROUS」にも収録。他のマイナーな曲もそれぞれに色があって、遂にイギリスではトップ10入り、アメリカでもバンド初のビルボードチャート入りを果たした理由がよく分かる、実に内容が充実している作品だと思う。
代表曲以外では「FIGHT OR FALL」の、地味ながらもレイドバック出来る雰囲気が非常に好きだ。

ディスク2の方はリミックスやBBCセッション、未発表曲の音源が収録されているけど、そのリミックスを担当したのが元メンバーのスコット・ゴーハムとブライアン・ダウニー、そしてデフ・レパードのジョー・エリオットも名を連ねている。ジョーが大のリジィファンというのは以前から知ってたけど、これはちょっと意外。リミックスの方は原曲からさほど違いがあるって訳でもなく、ギターパートが幾分違う程度なので特に特出すべき点はないかと。
BBCセッションは音は悪いけど、演奏の方は幾分ラフな感じなのでオリジナル盤に物足りない人には面白く聴こえるかと。ただ「WARRIORS」の途中で入る変なノイズ?は意味不明。

まあ、よほどのファンじゃなければ1枚で十分なのだけど、ただ国内盤も輸入盤と比べると4割増くらい高いので一通り聴いてみたいと思うには輸入盤の選択で良いと思う。ただ、リジィにとって重要な歌詞がチェック出来ないのがキツいけど...全詩集とか出してくれると良いんだけどなあ。どーですか?シンコー・ミュージックさん??


「THE BOYS ARE BACK IN TOWN」(ALT VOCAL REMIX)↓
http://www.youtube.com/watch?v=UCNZuoKReF0

「FIGHT OR FALL」↓
http://www.youtube.com/watch?v=Jt86dPNz3L0

「EMERALD」↓
http://www.youtube.com/watch?v=qXjMhZ6I9Hs&feature=related