何か久々に聴きたくなったんで、ポリスのデビューアルバムから5thアルバムの最終作まで毎日1枚ずつ聴いている。
今でこそ、私が今まで聴いてきたアルバムの中でのNo.1はイット・バイツの「ONCE AROUND THE WORLD」なんだけど、このアルバムを聴く前まではポリスの3rdアルバムである「ZENYATTA MONDATTA」だった。それくらいこのバンドが大好きだったのだけど、音楽は勿論の事、ポリスが打ち出したコンセプトが凄くクールでカッコ良かったのも一因だった。
という訳で、もう既に2nd~5thまでレビューしてあるので、今回はデビューアルバムである「OUTLANDOS D'AMOUR」をチョイス。発表は1978年。

このアルバムのリリース当時はパンクムーブメントの最中、髪をブロンドに染めてパンクっぽいアティチュードでシーンに登場したのは良いけど、実際のトコはパンクムーブメントとは全く関係無いジャズ畑やプログレ界隈でプレイしていたメンバーが集まって、パンクよりも演奏が上手いロックとレゲエを融合した偽パンク(笑)で音楽シーンに現れたというのだから、リアルタイムで知ってたらさぞかし面白かっただろうなあ。メタルの恰好したバンドが全然違う音楽プレイしてる様なモノだろうし。

ロックとレゲエの融合という基本コンセプトはこの時点で既に出来上がってたのだろうけど、レコードを売る為の戦略でパンクを利用するというのはパンクのアティチュードに共感出来たから...と後にスティングが語ってたけど、それがいきなり「ROXANNE」をシングルに持ってくる辺りがまたニクイじゃないですか(笑)。私自身はそれほどこの曲は好きじゃないんだけど、曲の内容も売春婦の話だったりするし、話題性で言ったら相当エグいやり方なんじゃないかと。これがアメリカのラジオでバンバン掛かってたというのだから何とも...
で、次のシングルが「CAN'T STAND LOSING YOU」で、曲の内容が失恋でシングルのジャケットが首吊りというやり過ぎの域に達したモノで(苦笑)パンクの攻撃性や反社会的なモノなんて全然関係無いし。当時のパンク好きの人達にとってこのバンドには相当イラつかされたんじゃないかと(笑)。

疾走感のある「NEXT TO YOU」や「PEANUTS」、「TRUTH HITS EVERYBODY」なんかはパンクのそれと近い雰囲気を感じさせるし(どちらかというとモッズ系だけど)「SO LONELY」「HOLE IN MY LIFE」はレゲエの影響大といった感じで、デビューアルバムにしては意外とバラエティに富んだ内容となっている。
このアルバムの前にシングル数枚発表していて、アルバムには収録されてない「FALL OUT」や「DEAD END JOB」なんかはかなり攻撃的で今のスティングからは想像出来ないくらい荒々しい音でカッコ良かったりする。やっぱあの当時のシーンの影響が強かったんだろうなあ。

後に段々とワールドミュージックに傾倒していって、最後に金字塔となった「SYNCHRONICITY」まで行き着いた訳だけど、デビュー当時のインタビューで「俺達は3年後にビートルズの記録を全て塗り替える」と豪語したのは有名な話だけど、3年とはいわずとも「SYNCHRONICITY」という時代の傑作を作り上げた事実を考えると、全てはこのアルバムから始まったのが実に感慨深い。


「NEXT TO YOU」


「SO LONELY」
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ゴースト・イン・ザ・マシーンゴースト・イン・ザ・マシーン
(2008/08/02)
ポリス

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一昨日の日曜に、我が地元の県北にある那須へドライブに行ってきたのだけど、帰り際に那須アウトレットへ寄って色々チェックして回ってた中、GAPの店舗内で何とパチモノのロックTシャツを発見。しかも¥1600という破格値だ!(当然、生地は薄いけど)

AC/DC、ジミヘン、ピンク・フロイドとある中、唯一目を惹いたのが今日のお題であるポリス。しかも「SYNCHRONICITY」のアルバムジャケだった。
ポリスのTシャツはなかなかお目に掛かれないので、当然ゲット。保存用にもう1枚買っておくべきだったか...
以前、ポリスのTシャツをネットで発見した時は、この「GHOST IN THE MACHINE」のジャケだった。よりによって金持ってない時だったので泣く泣く諦めたのだけど、やはり欲しかったなあ。今じゃ何処にも置いてないみたいだし。

とまあ、そんな訳で久々にポリス聴いてないなあ...と思い、このアルバムを引っ張り出して聴いてたのだけど、5枚のオリジナルアルバム出している中、このアルバムだけ何処か異質な感じがするのは何故だろうか?
1stはパンクムーヴメントから出てきたはいいけど、実は音楽的にはパンクに精通している部分が余り少なく、白人がレゲエのリズムでロックを演る的なモノで、2ndではその延長線上、3rdではエスニック風味を取り入れ、この4thアルバムではワールドミュージック的なノリを感じるのだ。ちょうどこの時期、バンドとしては過度期だったらしい。
新しいモノを取り入れるスタイルは大いに結構なんだけど、このアルバムでブラスを多様した楽曲が多く、それまでの楽曲と一線を画した感じなのが、異質として感じるのかも知れないな。

このアルバムからは3曲シングルカットされたのだけど、PVは全てスタジオ演奏シーンが基盤となっている。それまでにあったお遊び要素が消えているのは、楽曲の歌詞が幾分シリアスだったりするからで(「EVERY LITTLE THING SHE DOES IS MAGIC」のみは恋愛ソングだけど)これがまた他のアルバムとは違う部分だったりする訳で。

ただ、幾分スタイルを変えたとはいえ、バンドの人気が変わる訳ではなく、逆に成功を収めているのがこのバンドの凄いトコ。先述の「EVERY LITTLE THING SHE DOES IS MAGIC」は本国イギリスでは通産4作目のNo.1(アメリカではトップ3)を始め、「INVISIBLE SUN」は英国チャートで2位(こんな暗い曲が/笑)「SPIRITS IN THE MATERIAL WORLD」はトップ10には及ばなかったけど、それでもスティングがデビュー当時に放った「俺達は5~6年でビートルズの記録を塗り替えてやる」というビッグマウスに少しずつ近付いていたのは間違いない。

ただ、久々に聴いたけど、やはり何度も繰り返して聴くにはちょっと重い感じがする。私がポリスに求めているのは、心地良い疾走感と軽いながらも鋭い感覚だったりするので、コレはちょっと違う気がするのだ。
しかし、このアルバムがあったお陰で、次作で最高傑作を生み出す事になったので、この経緯はバンドにとって重要な部分だったんだろうなあ。

「EVERY LITTLE THING SHE DOES IS MAGIC」PV↓
http://www.youtube.com/watch?v=aENX1Sf3fgQ&feature=related

「INVISIBLE SUN」PV↓
http://www.youtube.com/watch?v=ZziWz4StM2g

「SPIRITS IN THE MATERIAL WORLD」ライブ↓
http://www.youtube.com/watch?v=Ta_a5ohtWtc&feature=related

白いレガッタ白いレガッタ
(2003/06/27)
ポリス

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私を洋楽の道に誘ったバンドでもあるのにも関わらず「集金ツアー」という冷めた見方しか出来ず、噂されていた通り1回のワールドツアーのみだけで活動を休止。ツアー終了後にはCDプラスDVDのセットを発売して、まだ稼ぐか?という感覚しかなかった、私を洋楽の道に引き摺り込んだ究極のトライアングル、ポリス。
予想はしていたものの、結局オリジナルアルバムの製作はなし。まあ確かに今更の感もあるし、あの3人の解散後の音楽性を考えると絶対に全盛期の音を作れる訳がない...と思っていたので、これはこれで良かったのだと思う。

しかし、何故この時期に復活なんかしたのだろうか?ポリス終焉の1986年はホントに関係が最悪だったみたいだし、ちょこちょこ非公式でプレイはしていたみたいだけど、もう2度と集まる事なんてないと思っていたのに...

そんな彼等の2ndアルバム「REGATTA DE BLANK」(邦題:白いレガッタ)。実は5枚あるオリジナル盤の中で最も聴かないアルバムだったりする(汗)。理由は何だか分からないのだけど、後半ちょっと地味なノリなのが原因かな?
とはいえ、オープニングの「MESSAGE IN A BOTTLE」はバンド初の全英No.1ソングになったし、スティングがソロ活動になっても頻繁に演奏している「BRING ON THE NIGHT」や、スティングがバンドで作った楽曲の中で一番好きだと公言する「WALKING ON THE MOON」など、バンドの歴史を語る上では外せないアルバムだったりする。

デビューアルバムがパンクムーブメントに便乗して勢いのある作りだったのに、このアルバムでは既に方向性を若干変えて、前作収録の「SO LONELY」の様なレゲエのリズムを多用した楽曲が多い。前述の「WALKING ON THE MOON」や「THE BED'S TOO BIG WITHOUT YOU」、「DEATHWISH」なんかがそうだ。
またかなり地味な類に入ってしまうであろう「ON ANY OTHER DAY」や「CONTACT」、「DOES EVERYONE STARE」なんか、今聴くと結構新鮮に聴こえるから不思議なモノで...(っていうか、余り聴かないからなのかも?)因みにラストの「NO TIME THIS TIME」は意外にもアンスラックスがカヴァー演ってたな。

しかし改めて聴くと、ルックスはパンクなのにメンバーのバックグラウンドはプログレやジャズ。で、演ってる音はレゲエのリズムを多用したロック。こう書くとホントに唯一無二のバンドだったんだなあ...

「IT'S ALRIGHT FOR YOU」(メンバー同士の喧嘩映像付き/爆)↓
http://www.youtube.com/watch?v=dmvT-DOOItg

「WALKING ON THE MOON」(シンクロニシティ・ツアー)↓
http://www.youtube.com/watch?v=dk4WRhPQuyo

シンクロニシティーシンクロニシティー
(2008/08/02)
ポリス

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遂に再結成ポリスの来日が決定しました。
しかし、プレミア席\30000って...格闘技のリングサイドみたいな金額設定にはちょっとどころかかなり閉口。ましてや私を洋楽の世界に誘ったバンドなので、思いも複雑。スティングはともかく、スチュワート・コープランドやアンディ・サマーズは再結成する間の約20年間で有り金全部使っちゃったからこの金額設定とか?(笑)
それに、わざわざ音の汚い東京ドームなんかで演らないで、普通に武道館で良いじゃん?と。
せっかく首長くして待ちわびたのに、詳細見たら全然意気消失も良いトコで、追加で何処か違う会場で演ってくれたら少しでもこの気分が晴れるのにな。

そんなポリスの、通算5作目にして最高傑作との呼び声も高い「SYNCHORONICITY」。
まず、私はこのアルバムのジャケットがホントに好きだった。色に分けて3人が三様、変な写真ばっか写っているだけなのだけど、それがポリスの個性を表現しているみたいで面白かった。当時のスティングのインタビューで「三つ首のハイドラじゃないんだから、いつも3人一緒って訳じゃないんだ」という言葉を、このジャケットを見るといつも思い出してしまう。

当時はホントによく聴いた。今みたいに毎月アルバム何枚も買えないから、買ったアルバムを何度も何度も聴いて有難みを感じたモノだけど、このアルバムが正にそれだった。
またMTVの人気が高まっていた時で”ベストヒットUSA”や”MTV”で「見つめていたい」のビデオクリップを何度も観ては、モノクロの映像で淡々演奏するメンバーだけなのに何でこんなに惹き付けるのだろう?と不思議に思ったモノだった。

私は後半4曲の流れが今でも大好きで、特に「WRAPPED AROUND YOUR FINGER」の歌詞と楽曲が(今思うと)当時のメンバーの関係を比喩してるみたいでなかなか興味深い。3人共、バンドの支配欲が高まって衝突ばかり起こしてた時期だったので、こういう歌詞をメインライターのスティングが書いたのは、本気で「このバンドは俺のモノ」と思ってたんじゃないかな?

何はともあれ、当時はこのアルバムを最後に解散するとは全く思ってなかったけど、今思うとそういう危険はずっと付き纏ってたんだなあ、と。そして、そういう時期にこんな凄いアルバムや物凄いライブを成してしまう3人も凄かったんだな。

ゼニヤッタ・モンダッタゼニヤッタ・モンダッタ
(2008/08/02)
ポリス

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THE POLICE再結成の兆し。スチュワート・コープランドとアンディ・サマーズは再結成に意欲的、残るはスティングの返事待ち。

ホントかよっ!?とマジで耳を疑いましたよー。私にとってポリスは洋楽を本格的に聴くきっかけを与えてくれたバンドなので、かなり重要な位置を占めるバンドなのだけど、今回の再結成に関しては、ちょっとどころかかなり疑問。
元々スティングとスチュワートの仲は余り良くなくて、事ある毎に喧嘩ばかりしていたらしく、解散後のビデオの中でも喧嘩のシーンが入っていて(しかも、つまらない事で喧嘩してるんだ、コレが/笑)ファンとしてはちょっと複雑な気分にもなったモノだけど、今回は大丈夫なのだろうか?
しかしもっと不安なのが、やはり音楽性。最後にして最高傑作だった「シンクロニシティ」を超えるアルバムを作る事が、果たして今の3人に出来るのだろうか?

それはともかく、私がイット・バイツの「ワンス・アラウンド・ザ・ワールド」を聴くまで、それまでの私の中でのNo.1アルバムだったのが、この「ゼニヤッタ・モンダッタ」なのである。
確か、リリース当時はコダックがスポンサーで「ドゥドゥドゥ・デ・ダダダ」がCMで掛かっていた記憶があるのだけど、如何せん大昔の事なので定かではない。間違っていなければ、コレが私とポリスの出会いである。
しかもこのアルバムのツアーで、我が地元宇都宮にもライブに来ていたのである。あのポリスがである!!今ではとても信じられない話だけど、この事柄は某巨大掲示板のスレッドにも書かれてたことなので間違いない。
ただ、当時の私は小学5年生だったので勿論ポリスなど観に行く金などある訳がなかったけど、もしもこのライブを観られたのなら人生大きく変わっていただろうなあ...と思う(笑)。

このアルバムが、どーして「シンクロニシティ」よりも好きなのか?というと、正直自分でもよく分からないのだけど(爆)この時期のポリスは、それまでの自分主体の歌詞から、もっと他の事に目を向ける様になった変化に伴って、音楽性もそれまでのニューウェイブ的なモノからワールドミュージック的なモノに変わっていき、それが当時は斬新に聴こえたのだと思う。
歌詞を書いてるのは主にスティングだけど、音楽性の変化は明らかにスチュワートが持ち込んだモノで、コレが上手い具合に融合したのが本作の成功に繋がったのかな?

このアルバムでは、「世界は悲しすぎる」のエンディングに間髪入れず次曲の「君がなすべきこと」に続く瞬間が異様にカッコ良かった。またスチュワートの小気味良いドラムが気持ち良い「もう一つの終止符」、大ヒットした「高校教師」、前述の「ドゥドゥドゥ・デ・ダダダ」などがお気に入り。出来れば、再結成の音楽性はこの辺りを踏襲してくれると嬉しいんだけどな。