Mike + the MechanicsMike + the Mechanics
(1990/10/25)
Mike + the Mechanics

商品詳細を見る


さて、久々に80’SのCDを引っ張り出して聴いたのがこのアルバム。
当時はフィル・コリンズが絶頂期にあって、発表するソロアルバムが大ヒット、シングルもトップ10に入る活躍、更にライブエイドでは英国と米国のステージにコンコルドで移動して登場、「世界一忙しいミュージシャン」と呼ばれたくらい活動的だった。
そんなフィルの多忙さに、残りのジェネシスのメンバー達も個々にソロ活動に専念したらしく、マイク・ラザフォードがこのアルバムを発表。ソロとしては3作目、このバンド名を冠してからは1作目となる。

まず、全体的に音はまんま80年代(笑)。この時代の音が好きな人には堪らない(私がそうだ!)。普通に「マイアミ・バイス」で使っても何の違和感もないだろうな。
言い換えれば、当時のチャートを意識した楽曲揃いなので、これが売れない訳がない。口悪く言うと、言葉通りに産業ロックそのものだと思う。
しかし、同僚のフィル・コリンズよりは英国的な雰囲気が漂う感じで、良くも悪くもゴリ押しで聴かせるフィルの楽曲よりも若干あっさり風味が耳に優しい。私的な感覚だと、JOURNEYの「SEND HER MY LOVE」の雰囲気に似た感覚を覚える(決して楽曲が似ていると言う訳じゃないけど)。

壮大でスペイシーな雰囲気な「SILENT RUNNING」、ポップでビデオクリップも作られた「ALL I NEED IS A MIRACLE」、しっとりと聴かせる「PAR AVION」「TAKEN IN」「YOU ARE THE ONE」などがお気に入り。

このアルバムの発表後に、ジェネシスで例の「INVISIBLE TOUCH」の大成功があって、一段落付いたトコに次作収録の名曲「THE LIVING YEARS」で初の全米NO.1を獲得するのだけど、このアルバムではその布石が既に見えている。

「ALL I NEED IS A MIRACLE」
http://www.youtube.com/watch?v=o0bqAp2MA9M

「SILENT RUNNING」
http://www.youtube.com/watch?v=0KL_fgWgK40
スポンサーサイト

欲望の9つの対象欲望の9つの対象
(2001/12/05)
スザンヌ・ヴェガ

商品詳細を見る


このアルバムも久々に聴いたけど、やはり良い。従来のスザンヌの作品とはちょっと外れた音像だけど、この人の場合は前作でいきなり作風も変えた事もあって、変化に関してはそんなにショックも感じなくなったし。とはいえ、随所で驚かされたのはいつもの事だけど(笑)。

まずジャケットが素晴らしく良い。スザンヌの澄んだ青い瞳や白い肌、背景と林檎の鮮やかなグリーンが見事にマッチしていて、出来ればレコードジャケで部屋に飾りたいくらい。とりあえず、CDジャケのフレーム使って部屋に飾ってはいるけど。

続いてタイトル。邦題はそのまま「欲望の9つの対象」という感じで、ライナーノーツにも書かれている事だけど、収録曲数が12曲入ってるのに何故9つの対象?単に深読みしない方が良いのかもしれないけど、その「9つ」が必ずしも曲数の事ではないのかも知れないし。いずれにせよこういうちょっとした謎もこの人らしくて面白い。

そして楽曲。初めて聴いた時は、1曲目の「BIRTH・DAY(LOVE MADE REAL)」のサビの部分でのエフェクトを掛けたボーカルにショックを受け「またこの路線かよ!」と(笑)。
しかしムード歌謡っぽいアダルトな雰囲気が漂う「CARAMEL」や、ジャジーな雰囲気の「TOMBSTONE」、更には一歩間違えばダンスビートか?と思わせる「CASUAL MATCH」など新機軸となる要素が結構多く、彼女のアルバムの中でもかなり散漫な印象を受ける。

当時ダンナだったミッチェル・フルームがプロデュースしているお陰で、前作とこのアルバムがこういったプチインダストリアルっぽい音作りになった訳で、離婚してからはまた従来のアコギ路線に戻ってる訳だけど、この時期のスザンヌは結婚・出産といった私生活でも色々と変化の起こった時期だったので、こういう音像の変化に関しても恐れはなかったのだろう。

でも散漫な印象だろうが、根本的な部分は変わっていないので意外にもすんなり聴けるのはこの人ならではなのだろうか?たまにはこういった路線でアルバム作ってくれると嬉しいんだけど、ダンナと別れた現在ではもう無理なんだろうなあ...

marillion.commarillion.com
(2006/04/10)
Marillion

商品詳細を見る


先日のメイデンのライブのお陰で、通勤時はずっとメイデンばかり聴いてテンションを上げて、ふと家に帰って落ち着くと、疲れのせいかゆったりとした音楽が聴きたくなる。
そんな中、このブログも何を持って来ようか?と悩んだ時、同じ英国繋がりで久々にマリリオンをチョイス。しかも、ファンの中でもちょっと微妙な位置的なアルバムでもある「MARILLION.COM」。

結論から言うと、このアルバムは彼らのアルバムの中でも結構好きな方だ。
確かにそれまでのバンドの方向性とは一線を画す変わった作品でもあるけど、それはそれで素直に評価している。その予兆は前作から若干あった様印象を受けるけど、ここまでイメージを変えるとは全く予想はしていなかった。明らかにUKロックに当て嵌まる様な音楽性だもんなあ。
まあ前作ではブルースっぽい事も演ってたし、それに当時メジャーレーベルから離れてた事もあって自分達の好き勝手にアルバムを作れる事に喜びを感じてたのかな、と。
このアルバムで、一応古巣のEMIに復帰した訳だけど、正直いって売れる音とは違う気がする(笑)。
また、このアルバムに関してはよく「レディオヘッドみたいだ」という意見を聞くけど、私はそんなにレディオヘッドっぽいとは思わないなあ。前作で「FAKE PLASTIC TREE」のカヴァー演ったから?

楽曲に関しては、いつもの彼ららしさが出ている「GO!」と、穏やかに流れる様なメロディが心地良い「TUMBLE DOWN THE YEARS」が好きだ。エンディングを飾る、何処か物悲しい雰囲気を兼ね備えた「HOUSE」も秀逸。
上記3曲では余り感じられないけど、「A LEGACY」や「INTERIOR LULU」あたりで先の読めない曲展開には初めて聴いた時には驚かされたけど、何度も聴くとそれが結構クセになってくるのが面白い。

ジャケットも如何にも英国のバンドらしい雰囲気で良いし、前々作、前作をそんなに聴かなかった私にとっては久々のヒットだったけど、残念ながらこのアルバム以降日本盤は発売されていないんだよな...確かに地味だけど需要はあると思うので国内盤出してくれると嬉しいし、それが来日公演の布石になってくれればこの上ないのだけど...

GO!(LIVE)
http://www.youtube.com/watch?v=l_MUnQg7z5w&feature=related

死霊復活死霊復活
(1998/10/28)
アイアン・メイデン

商品詳細を見る


昨夜は凄いモノを観てしまった...と言わしめるライブだった。多分、今まで観たライブの中でも1、2位を争うくらいのクオリティが高いライブに違いないと思う。
前日の横浜でumeサンが観た結果「体力万全の状態で」というアドバイスを戴いたにも関わらず、私の中では少し舐めて掛かっていた部分もあったのだろう。あんなにカオス状態になるとは予想もしてなかった。
某巨大掲示板のスレッドでも話題になっていたけど、その悪名高い「前方左側地帯」に陣取ってました。ステージから約20mくらいのトコで、通常のライブなら全然安全地帯のハズだけど、メイデンは違った。とにかく、人の渦が凄いのだ(外国人が多かった為か?)。

このライブ盤でも聴ける「チャーチル演説~ACES HIGH」の流れで、もう狂乱状態。「アレはモッシュじゃない」という話もあるけど、私の付近では一人モッシュを実行してたキ●ガイ外人が私の隣の男を突き飛ばして(私もとばっちりを受けたけど、ライブなんだから何でもアリと考えているのでどーでも良い事だけど)その男が腹立てて逆に突き飛ばしてその外人と一悶着があって、そんな中で目の前の外人女性がデジカメで撮影してたり(それがフラッシュ焚きまくりだから、全部もっさり仕上げで50枚くらい撮ってた/爆)、小柄な女性はそれこそ吹っ飛ばされて周りの人に助けられたりと、本当のカオスだった。
それが、続く「2 MINUTES TO MIDNIGHT」まで続いて、その後何とか騒動が一段落付いて、やっと落ち着いて観られたけど、アンコールまで体力持たず、しかも会場前に売ってなかった今回のツアーTシャツが終演後に販売するとの事だったので、安全策を取ってアンコールの「MOON CHILD」から後方で鑑賞。ゆっくりじっくり堪能出来て、もう少し早く来れば良かったと後悔。

しかしライブは本当に素晴らしく、ブルースもこのアルバムよりも声出てたし(フェイクが若干多かったけど)何より、私が一番観たかった時期の再現ライブという事で選曲も文句なし(欲を言えば「SEA OF MADNESS」や「CAUGHT SOMEWHERE IN TIME」や「SEVENTH SON OF A SEVENTH SON」が聴きたかった)。先述の「チャーチル演説~ACES HIGH」の流れは鳥肌モンだし、「THE TROOPER」での旗振りパフォーマンスも観られたし、「RUN TO THE HILLS」では大合唱。

このアルバムは、それまでのメイデンの集大成的なライブ盤だけど、若さもあって勢いが最も感じられるライブで、最近DVDが発売されたので映像と併せた方が良いのだろうけど、音源だけでも車内でテンション上げるには最高のモノなので、通勤前には重宝している。
また今のライブでは演奏されなくなってしまった楽曲も含まれているので資料的価値もあるし。

しかし、今回のライブは音源とか映像出ないのかな?映像に関しては「メタル・ヘッドバンガーズ・ジャーニー」のサム・ダン監督が来てたんでありそうだけど。音に関しては、幕張は音悪いから(とは言っても、予想してたよりは良かったけど)横浜のモノ使うとか?それほどまでに素晴らしかったライブだったんで、ちょっと期待したいんだけどな。

BrokenBroken
(1992/09/22)
Nine Inch Nails

商品詳細を見る


昨夜のアリス・イン・チェインズのレビューに「病んでる」という言葉をよく多用したけど、このユニットにも「病的」という言葉がよく似合う(苦笑)トレント・レズナー率いるナイン・インチ・ネイルズの2ndアルバム「BROKEN」。

NINの名盤といったら世間や一般では3rdアルバムになるのだろうけど、私的にはこのアルバムが一番刺激的で大好きだ。
デビュー作が当時時の人だったGUNS N' ROSESのアクセル・ローズにエラく気に入られ、事ある毎に名前が出て来たのを知って「一体どんな音なんだろう?」と興味を持って1st買ったのだけど、思ったいたよりも激しくなくて、しかもバンドアンサンブル的な音ではなくサンプリングを多用した音という事もあって(当時はまだインダストリアルとは呼ばれていなかった)そんなにのめり込む程の衝撃は無かった。このテの先駆者だったミニストリーの方がよりロック的(というかメタル的)だったので、もっぱらそっちばかり聴いていた。

だけどこの2ndでは私の考えが一転し、一気に大好きになってしまった。とにかく激しい、スピーディー、音処理が完璧と文句なしの完成度だったからだ。
このアルバムを作っている間、トレント・レズナーは怒りをずっと抱え込んでいたという。その怒りを全てこの音に叩きつけてそれを昇華させた感覚が直に感じられる。お陰で、前作になかった激しさやアグレッシヴさがこのアルバムの全てだと思う。

アルバムといっても、実際には8曲。しかも「PINION」は前奏みたいなモノなので、実質7曲といったトコ。「WISH」や「GAVE UP」の様な疾走感溢れるモノや、「LAST」「HAPPINESS IN SLAVERY」の様なミドルテンポでへヴィな楽曲でもその世界観は統一されている。
また当時は新鮮な試みだった、CDの曲カウントが99曲表示になるカラクリも面白かった。7~97までは無音状態が3~4秒入ってるだけだし(笑)。

しかし、この後のアルバムでは独自の表現もかなり変わってしまい、どんどん内省的になってしまって、現時点ではこのアルバムがNIN史上最も激しいアルバムになってしまった。こういうアルバムってもう作れないモノなのかな?凄く期待してるのに...

ミュージック・バンク [DVD]ミュージック・バンク [DVD]
(2001/12/19)
アリス・イン・チェインズ

商品詳細を見る


毎年、何故か年末に風邪を引くのだけど、今回は何事も無かったので「ラッキー」と思った矢先、やってしまいました。しかも高熱付きで。
お陰で日曜は1日中寝たきりで、ホントに寝てる事しか出来ないので(苦笑)そんな朦朧とした中、音楽をのんびり聴こう...そうだ、どーせなら映像付きで...などと考えて取り出したのがコレ。某音さんのトコにも書いたけど、先日エレクトリック・ウィザードを聴いて本気で気分が悪くなったばかりなのに、まだ懲りていなかったのか?と(笑)。

でもまあ、この音にはホント惹きつけるモノがあるというか、何度も聴きたくなる麻薬の様なモノがあると思う(シャレにならないけど...)。
単にへヴィなモノが好きなのであれば、正直このバンドよりもへヴィなバンドは幾らでもあるけど、このバンドがそれらのバンドと一線を画すのはヘヴィでありながらも時にはメロディアスだったり、ホントに変な曲だったりと多様な面を持っている事だと思う。久々にこのDVDを観て改めてそう感じた。

以前「DIRT」が彼等の絶頂期だと書いたけど、他のアルバムにも負けず劣らずの名曲が収められていて、まだ青臭さが残る1stアルバムやより混沌さが増す「JAR OF FLIES」、上っ面だけのへヴィな音ではなく内面性に響く精神的なへヴィを求めた3rdアルバムの代表曲がこのDVDで堪能出来る映像のベスト盤的内容。ホントに一気に見入ってしまうのだ(病んでいても)。

レイン・ステイリーの変貌はホントに見ていて痛々しいけど(特にMTVアンプラグドでは歌う事もままならず、目を閉じて静かにうつむいてるだけ...)楽曲に関してはよくコレだけ凄い曲作ってきたなあ...と、ひたすら感心。
またビデオの作りも結構凝っていて、「WE DIE YOUNG」や「THEM BONES」のサイケっぽい作りや「SEA OF SORROW」や「ROOSTER」のモノトーンを基調としたモノ、「I STAY AWAY」のクレイアニメなど、基本的には楽曲に沿ったモノを作っている(映画に使われた「WOULD?」は別として)。個人的にはアンプラグドの「NUTSHELL」が入っていれば完璧だったのだけど、まあそれは本編を買えば済む事なので野暮な話だろう。

中でも「退廃」と「空虚」を感じさせるこのビデオクリップが私的なベスト。ホントに心を掴まれる思いだ。

http://www.youtube.com/watch?v=FL0cK4gaEuM

...しかし、病中でも思ったよりは気分が重くならず、むしろ治りかけてる今でも何度もリピートしているという事実は既に私が病んでいる証拠なのか?

EPEP
(2007/12/26)
ザ・レイン・オブ・カインド

商品詳細を見る


先日、東京へCD漁りの巡礼へ行った際の戦利品だったのだけど、全くもってノーマーク...というか、知らないバンドだった。6曲入り\1260だったので、値段も文句なしで即購入。

まあ、得意の試聴コーナーに入っていたCDだったのだけど、まずジャケのレトロでオシャレなイメージに惹かれ、そこに書かれてた文字は「ジャズとエモの融合」と。

全く違うジャンルの融合って、幾ら何でもそりゃないだろう...と思いながら試聴したトコ「あーなるほど」...とあっさり納得(笑)。
ただ、エモの要素はそんなに多くなく、コレはこのバンドの前身バンド(THIS DAY & AGEという名前らしい)がエモ系だった事からの先入観だと思う。
それに、ジャズといってもそんなに気構える事もなく香り付け程度のモノで、私が聴いた印象だと何処かラテンの雰囲気を感じさせた(そー書くと、もっと分からなくなる?/汗)。
とにかく知らないバンドだし、しかも6曲しか入っていないミニアルバム的なモノで情報も何もないから、何処から出てきたバンドなのか素性の分からないの事が多すぎるのだ(注:MY SPACEにてニューヨーク出身と判明)。

ピアノが核となっているバンドなので、ちょっとベン・フォールズあたりがチラ付くのだけど、ボーカルの声質や歌い方はダリル・ホールに似ている。
楽曲も6曲(オープニングは2曲目の前奏みたいなモノなので、実質5曲か)と少ないので、あっと言う間終わってしまい「もっと聴きたい」と思わせる構成(というか作戦なのか?)は見事。早くフルレンスのアルバムが聴いてみたいトコだ。

この作品のエンディング「ONE MAN PARADE」という曲が、夜静かに聴くと結構雰囲気あるのでよく寝る前に聴いていて、1日の終わりをしっとり締め括られる曲ってここ最近無かったので、結構重宝していたりする。

MY SPACEで全曲試聴出来ます!↓

http://www.myspace.com/thereignofkindo

シグナルズ(紙ジャケットSHM-CD)シグナルズ(紙ジャケットSHM-CD)
(2009/06/24)
ラッシュ

商品詳細を見る


私が好きなラッシュのアルバムを3枚挙げるとすると、以前このブログで取り上げた「COUNTERPARTS」、同じくピーター・コリンズがプロデュースした「HOLD YOUR FIRE」、そして今回のネタである「SIGNALS」と言ったトコ(因みに、次点は「PRESTO」)。
いわゆる代表作と言われる「2112」や「MOVING PICTURES」などは、勿論良いと思うけど上記の3作に比べるとそこまでではないかな?と。まあ、コレはあくまでも私の好みなので...

では、何故このアルバムが好きなのかというと、まず新たな音楽性に着手したという事。
ラッシュに付き纏う定説「4作毎にライブアルバムを発表して、それまでの活動に一区切りを置いて、新たな音楽性を追求する」という、ちょうど前作「MOVING PICTURES」で一区切りついた後の作品だから、物凄く新鮮に聴こえる。
先日のアイアン・メイデンでも書いた事だけど、このアルバムでラッシュは遂にシンセサイザーの大胆な導入を図り、その結果音楽性がモダンなイメージになり、コレが私的にはかなりツボだった。
それに、既に前作から予兆はあったけど、このアルバムでは完全に大作路線は消え、コンパクトにまとめられた楽曲で構成されている。それまでのイメージを覆い隠すには絶好な機会だったのだろう。

しかし、それまでの路線で持っていたモノで失ったモノもあった。バンド内におけるギターの比率の問題である。とにかく目立っていないのだ。「LOSING IT」では殆ど効果音程度なモノには驚かされたけど、当のアレックス本人は一体どー思ってたのだろうか?(楽曲が素晴らしいのが救いだけど)
それと、歌詞のシリアス化も進み、より思慮深くなった気がする。「SUBDIVISION」あたりでは個人が世間に対する疎外感を、先述の「LOSING IT」では才能の尽きた人達を、「THE WEAPON」では武器に対する恐怖心を語っているけど、こうした「見えづらいものに対する猜疑心」は、正に今の時代にピタリと当て嵌まるのではないだろうか?

今日改めて聴き直してみたけど、音像的にも今の時代でも十分通用するアルバムだと思うし、それを20年以上も前に作っていたという事実が何よりも凄過ぎる。さすが賢者の集団(by 伊藤政則)と呼ばれるだけの事はある。

LOVESEXYLOVESEXY
(2005/05/25)
プリンス

商品詳細を見る


殿下好きなワタクシめでも、このアルバムは”とある理由”で最近までCDを持っていなかった。
ま、それ以前にMDにダビングしたモノをずっと聴いていて、内容の良さは発売当時から知っていたので、後は買うタイミングを待っていた...というべきか。

その”とある理由”とは、上のジャケ写真を見れば一目瞭然。何と殿下のオールヌード写真である。このアルバムが発売された当時、私は高校生で金もなかったのでレンタルレコードを借りて音楽の知識を増やしていた時期だっただけに、このアルバムをレンタル屋で借りるのには相当勇気がいった(スコーピオンズの”ヴァージンキラー”とタメを張る"借りにくい・買いにくい”アルバムだと思う/笑)。しかも、そのレンタル屋の店主は美人のおねーさんだったので尚更だったし。

結局、音が聴きたい誘惑に負けてバツが悪そうな顔で借りたのだけど(苦笑)内容に関してはシングルになった「ALPHABET ST.」のポップなファンクチューンを先に聴いていたので、方向性は何となく見えていたのだけど、「GLAM SLAM」のサイケっぽい雰囲気には全く意表を衝かれた。今でもこの曲は殿下の楽曲の中で1、2位を争うくらい大好きな曲だ(ビデオクリップでは、殿下が最初から目隠しをして演奏をしている姿はかなり衝撃的だった!)
続く「ANNA STESIA」でのダークな雰囲気も、それまでの殿下の楽曲には無かったタイプのモノだし、エンディングの「POSITIVITY」のパーカッションをメインに持ってきたタイプの楽曲も珍しい。

しかし”買うタイミング”とアルバムジャケは意味合いが違うと思うだろうけど、実はもう一つ今まで買わなかった理由があって、それはCDの全ての楽曲が1曲扱いでしか表示されない事だ。
だから、3曲目が聴きたくても早送りで送り続けなければ聴けないという厄介なモノなのだ。
幸い、EUR盤は楽曲が分離されて表示されているという情報をネットで知ったので、やっとコレで安心して買えたと。

しかし内容の素晴らしさとは裏腹に、やはりジャケ効果の影響かセールスは余り伸びなかったのは残念だけど、ホントはこのアルバムではなくお蔵入りした「BLACK ALBUM」が世に出る予定だったのを急遽このアルバムに変えたのは正解だったと思う。このアルバムに伴う来日公演も素晴らしいライブだったという話だし。

殿下はこのアルバムの後で作風を徐々に変えていく訳だけど、80年代最後にポップの集大成的なアルバムを出した意味合いはかなり大きいと思う。