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久々に古臭くてヘヴィなHRが聴きたくなったので、そう思って手を伸ばしてしまうのはやっぱブラック・サバス...って事で、今回は通産6作目のオリジナルアルバム「SABOTAGE」をチョイス。発表は1975年。

個人的にはオリジナルサバスの中では結構好きなアルバムだったりする。大体は2nd辺りが代表作扱いになっているけど、インパクト重視の1stやストーナー/ドゥーム系の起源とされる3rdも評価が高いし、従来のヘヴィ路線から新機軸を打ち出した4thや5thなんかも人気作だし。
で、この6thアルバムから少しメンバー間の雲行きが怪しくなってくるのだけど、アルバムを聴く限りそんな事は微塵も感じさせない内容に大満足だったりする。ジャケは死ぬ程ダサいんだけど(苦笑)。

もう冒頭のヘヴィなブギー調の「HOLE IN THE SKY」からオジーの狂気なボーカルが炸裂して、それが最後までキープしてる意味では一番ブッ飛んでるんじゃないだろうか?この頃はオジーのドラッグ癖が相当酷くなったと言われてるという事もあって絶対シラフでレコーディングしてるとは思えない。余談だけど、オジーのバンドにザックが加入した時、ザックがサバスの楽曲でリクエストしたのがこの「HOLE IN THE SKY」だったというけど、当時のオジーでもこのキーの高さはかなりキツかったからカヴァーしなかったんだと思うし。

アコギのインスト「DON'T START (TOO LATE)」を挟んで、ヘヴィで疾走感のある「SYMPTOM OF THE UNIVERSE」(邦題:悪魔のしるし)はスラッシュメタルの基盤を作ったなんて言われているけど、当時こういう音を出してるバンドは他にもいなかったしスラッシュ四天王のメンバー達もこぞってサバスをリスペクトしている事から実に納得出来る話かと。
前作の路線を踏襲した「MEGALOMANIA」(邦題:誇大妄想狂)は前半と後半のパートのノリが全く違うのが面白いし、混声合唱団による「SUPERTZAR」(邦題:帝王序曲)なんかはシンフォニックな作りで実にオカルト的、最後の「THE WRIT」なんかヘヴィでありながらもメルヘンちっくな雰囲気すら漂うノリは意外も意外な構成かと。こういう突飛なアイディアを全てアルバムに収めるというトニー・アイオミのセンスは実に素晴らしい。

以前書いた、この時期のブートのライブ盤では更にラフでヘヴィな音となってカッコ良いし、メンバー全員クスリでボロボロな割りにはよくここまで作れたものだと感心する事しきり。その環境の影響かメンバーの確執が表面化して次作ではアルバムにも表れてしまったのはホントに残念だけど、オリジナルサバスの最後の傑作と言われるに相応しい内容だと思っている。


「HOLE IN THE SKY」


「SYMPTOM OF THE UNIVERSE」
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今回のお題は、たまたまディスク・ユニオンの中古サイトにて未開封品が半額で売られていたので思わずポチった(笑)レヴォリューション・セインツの1stアルバムをチョイス。発表は2015年。

リリースされた当時はまだジャーニーのメンバーだったディーン・カストロノヴァ、ナイトレンジャーのジャック・ブレイズ、元ホワイトスネイクのダグ・アルドリッジというちょっとしたスーパーバンドの様相を示したメンツによるデビュー作なんだけど、このアルバムのリリース後にディーンが奥さんだかガールフレンドだかにDVを加えてしまったお陰で逮捕されてしまい、その影響でジャーニーから解雇されてしまった。今ではヨリを戻したらしいけど、このバンドもそうなると自然消滅か?と思いきや、無事2ndアルバムもリリ-スされて未だバンドは継続中だったので一安心。

そもそも、どういう経緯でこの3人が組むという事になったのかというと、レーベルがフロンティアーズ・レコードという事でディーンのボーカリストとしての実力に目を付けて彼を中心としたプロジェクトが数年間進められて、ダグとジャックを会わせる事でメンバーに迎える事が出来たという事らしい。まあ、普通に考えればお互いの存在は知っていてもバンド結成までは余程仲が良くなければ作ろうとは思わないだろうと思うけど、こういうメンバー達を引き合わせる事にフロンティアーズ・レコードはホントに長けていると思う。このアルバムが影響してるのか、ダグがメンバーに入っているデッド・ディシーズにもディーンが後に加入しているので当人同士の相性は良いんだろうなあ。

ディーンのボーカリストとしての資質は、ジャーニーのライブでも実力を発揮してるので不安要素は全くないけど、ことライブに関しては1時間以上もドラム叩きながらボーカル担当するのは正直どうなんだろうか?ライブは観た事ないんで分からないけど、アルバムでは実に素晴らしい出来で問題なし。音楽性はやはりジャーニーの路線を踏襲したアメリカン・ハード・ロックなので、このテの音が好きな方には諸手を挙げて歓迎出来る内容となっている。

ダグのギターも、以前在籍してたホワイトスネイクの路線よりも実に伸び伸びとしたプレイでこっちの音楽性の方が合っているんじゃないかと思うし、ジャックに関しては自身のナイトレンジャーと同路線だからこれまた違和感を感じさせない。ただ、ジャックが参加した楽曲が2曲のみなので(他はフロンティアーズ・レコード関連でお馴染みのアレッサンドロ・デル・ヴェッキオが中心となって曲を書いている)もっとジャックが絡んでいれば良いモノが出来たんじゃないかと思うとその辺がちょっと惜しいかな?

ゲストミュージシャンとしてジャーニーのアーネル・ピネダ、ニール・ショーンが参加してそれぞれ個性のあるプレイを披露しているけど、あくまでもゲスト参加として華を添えている程度で、主役はあくまでもディーンのボーカルというところにこのバンドのポテンシャルが発揮されているのが面白い。単なるプロジェクトとしては余りにも勿体無いと思うので、この先もずっと継続していく事を願っています。


「BACK ON MY TRAIL」


「TURN BACK TIME」




いやしかし、先日の台風は凄かったですねえ。私は夜勤なのでちょうど出勤時間と被っちゃってゆっくりと安全運転で仕事へ向かったんですが、帰宅時が最も近かったハズなのにその時間には全然収まっていて月が綺麗に出てたくらいだったけど、いつも通る橋はかなり増水していてジャブローかよ?ってな具合でした。地元の市内の川は氾濫したみたいだけどそれほどの被害は無かったみたいで、どちらかというと降雪の方が毎回心配するけど、今回はホントに超大型台風という名に偽り無しの凄さで舐めちゃイカンなあと実感した次第です。

さて、その間に中古サイトで頼んでいたザ・ディファイアンツの1stアルバムが届いたので、今回はこれをチョイス。発表は2016年。つい最近かと思ってたけど、もう3年前でしたか...

このバンド、現デンジャー・デンジャーのメンバーの2人にDDの2代目ボーカルであるポール・レインを加えたデビュー作であるのだけど、音楽性は本家と全く同路線のキャッチーなHRスタイルで、単に現DDのボーカルであるテッド・ポーリーとは別にアルバムを作りたかったのかな?と思いきや、本家のドラマーであるスティーヴ・ウェストがなかなか重い腰を上げないお陰でDDの新作アルバムが作れないから...というのが理由らしい。

本家の方が開店休業状態なら、そりゃ別バンドで活動したいとなる訳だからこの選択は間違ってないけど、その期待に応えるかの如くこのアルバムは清々しいまでにDDしてますねえ(笑)。しかもDDの現時点での最新作にあたる「REVOLVE」よりも更にキャッチー度が増してるのがポイントで、”カナダのボン・ジョヴィ”と言われたポール・レインのソングライティングが存分に活かされた作風は「REVOLVE」よりも良いと思う人も多いんじゃないかな。惜しむ点はジャケットのダサさだけかと(苦笑)。

しかし、今の時代にそぐわない古臭いキャッチーなHR路線(コレは褒め言葉)を推し進めているなあ~とホント感心しきり。時代が時代なら大ヒットしてもおかしくない作品だと思うけど、それほど話題にならなかったのはこういうスタイルがもう終わっているからなのか、それとも人々の音楽に対する感覚が変わってしまったのか...勿論今の時代にもこのテのスタイルを求めて聴き続けるリスナーもいるにはいるけど間違いなくマイノリティーなんだろうなあ。

当の本人達も時代に沿った音作りでアルバム作ったところで面白くもやりたくもないだろうし、却って失望されてファンを失う可能性だってある訳だから、こういうアルバムを作って「俺達はまだまだ健在だぜ!」とアピールしてくれるのはホントに頼もしい存在かと。
お気に入りは「LOVE AND BULLETS」「WAITING ON A HEARTBREAK」「RUNAWAY」「WE ALL FALL DOWN」「UNDERNEATH THE STARS」が好きだな。

今年の12月に本家がデビューアルバム30周年記念ツアーで来日決定してるけど、それよりもこっちのライブが観たいんだけどな(ファンの方には申し訳ないけど/苦笑)。それほどまでに良い曲で埋め尽くされている素晴らしいアルバムかと。こりゃ最近リリースされた2ndアルバムも近いウチに買わなくちゃイカンですな。お薦めです!


「RUNAWAY」


「WAITING ON A HEARTBREAK」




いつだったか忘れたけど、以前のタワレコのセールの時にこのブルーレイが¥1500くらいになっていて、ちょっと観たいけどその時は別なモノが欲しかったので次に残ってたら買ってみようか...と思い、その次のセールの時にチェックしたら更に¥500くらい下がってたので(笑)じゃあ買おう!という事で購入した、ジャーニー初の映画作品となった「DON'T STOP BELIEVIN' : EVERYMAN'S JOURNEY」(邦題:ジャーニー/ドント・ストップ・ビリーヴィン)を観てみました。

知っての通り、現在のジャーニーのボーカリストはフィリピン出身のアーネル・ピネダが務めており、加入の切っ掛けとなったのがギタリストのニール・ショーンがボーカリストを探し続けてYOU TUBEをチェックしていたトコ、アーネルの歌ってる映像を観て「これだ!」と思い彼をオーディションに誘ったというエピソードだったけど、その事の顛末を映像化したのがこの映画となった。
とはいえ別にアーネル自身が演技してる訳ではなく、ドキュメントみたいな作りなのでこれを映画と呼ぶにはちょっと違う気がするけど、実際に映画祭に出品されているので系統としては以前のアンヴィルの映画みたいな感覚なんでしょう。

観てみた感想は、思ってたよりも話が淡々と進んでいく感じで、アーネル加入までの顛末は最初の20分くらいで語りつくされていたのにはビックリだった。え?だってコレがこの映画の売りじゃないの??って思ったけど、その後はバンドに加入してツアーをこなしていきながら徐々にバンドに馴染んでいくアーネルの姿が最後まで続くといった感じだった。
そりゃ、マニラでコピーバンドのボーカルやってた素人が本家からバンドに誘われて、いきなり何万人の観客相手にパフォーマンスするなんて体験は普通じゃ考えられない話だし、だからこそのアメリカンドリームという意味でこの映画を撮りたかったんだろうなという意図がよく分かる。

またアーネル自身は相当な苦労人で、貧乏で家族が崩壊し住む家さえなかったから葬式に出て歌い、そこでお菓子やコーヒー貰って飢えを凌いだという話は正に”食べる為に歌う”という生活で、それでも歌う事しか出来なかったからずっと音楽から離れなかったというのは本当に純粋な人なんだろうなあ~と。
そんな彼がニールから電話を貰ってオーディションを受けても、本人は絶対受かる訳がないけどジャーニーのメンバーに会えたからそれで十分満足だといって謙虚な姿勢で臨んだけど、実際にはメンバーに気に入られて合格。ツアー中でも「未だに夢の中にいるみたいだ」としきりに言ってるし、自身の立ち位置もよく分かってるみたいで、リスナーが「スティーヴ・ペリー以外は認めない」とか誹謗中傷が書かれたネットの書き込みなんかは理解出来るとしながらも、自分を信じてくれている人達の為に頑張るという発言は本当に強い人なんだなと感心した。

そりゃスティーヴ・ペリーの代わりなんている訳がないし、肝心の本人がバンドから脱退を決めた時点でもう既に復帰はない訳だから「本人と違う」なんて話は当然だし、しかもアーネルが入る前にはスティーヴ・オウジェリーやジェフ・スコット・ソートが在籍していて、ペリーとは違うニュアンスを持ったシンガーと組んでいるんだから、ここに来て「本人と違う」なんていうのは的外れもいいとこかと。
そのオウジェリーの話にも少し触れていて、彼は喉の感染症を患ってしまったお陰でツアー途中でリタイアしてしまったというのはホントに残念だったと思う。でもこうやって過去のメンバーにスポットを当てているのは良いんだけど、残念ながらジェフの話は一切出て来なかったし、ペリーの脱退理由も明確にしてないのはやっぱ何か問題あるのかな?
個人的には、何故かシカゴのジェイソン・シェフがバックステージを表敬訪問していてアーネルに「僕も君の気持ちがよく分かるよ」と言ってるシーンは何か説得力があったな。あと、ステージで共演してるアン・ウィルソンには別の意味でびっくりしたけど。

「夢も希望もない世の中だけど、夢を信じる事だけは諦めないで」というポジティヴなメッセージを含んだ意味で良い映画だと思う。ただ、成功というのはお金を稼ぐだけで満足なのか?という疑問も含まれていて、誘惑が多いこの世界の中でアーネル自身は地に足を着けた発言をしているのも大したモノだと思う。
因みにこの映画とは別にアーネルを主人公とした伝記的な映画も製作中との事で、やっぱ「ボヘミアン・ラプソディ」の線を狙ってるんだろうか?まあ、良い話だし現代のシンデレラストーリーなので感動作になりそうかな?


予告編