PullPull
(1993/05/18)
Winger

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先日のドッケンにも一時期在籍していたレブ・ビーチの本業(?)バンドでもあるウィンガー。以前デビューアルバムをレビューしたけど、このアルバムは通算3枚目。

まず、このアルバムを最初に聴いた時はかなり驚かされた。前2作の作風から大きく離れて、かなり骨太なサウンドになっていたからだ。キーボードのポール・テイラーがバンドを離れたからといっても、このサウンドの変化は全く想定外で、それでもポップなアルバムなのだろう...と思っていたのだけど、それもあっさり否定されて(笑)結構シリアスなアルバムに仕上がっていた。
だからといって、出来が悪いのかというとそーいう事ではなく完成度は過去2作よりも高い。ただ、いきなり作風を変えて「新作です」と提示されても、それまでバンドを追ってきたリスナーは戸惑いしかないだろう...といった感覚だと思う。前2作を手掛けたボー・ヒルからマイク・シップリーに変わったのも、ゴージャスな音を作る人から装飾を削り取る人の様な印象を受けたし。

そんな訳で、今久しぶりに聴いてみるとエッジの効いたかなりカッコ良いHRなんだけど、発売当時は結構複雑な感覚だった。それでも「IN MY VEINS」や「JUNKYARD DOG」は普通に良い曲だと思っていたし、前2作のバラードが全て好きな私でも今作の「SPELL MY UNDER」「WHO'S THE ONE」にも満足出来た。

単にこの時期のバンドは、様々な変化を受け入れていかなければならない状況だったのだろう。前作から3年経ってるその間にも音楽シーンはグランジ/オルタナティブに席巻されていたし、そんな世界に80年代のバンドがどの様にして生き延びていかなければならないのか?という問題に対しての答えがこのアルバムだった訳で。
結果、残念ながら一時的に解散してしまう訳だけど、この時代に無理にアルバムを作り続ける事を避けたのは賢明だったと思う。
メタリカのビデオで、ジェイムズ・ヘッドフィールドがダートの的にキップ・ウィンガーの写真を貼って「死ね」とかやってる姿を見て、世間的にはそのテの対象となっていたのだろうから、そりゃ幾ら音楽的に良い作品を作っていても「ああ、あのベース持ってクルクル踊りながら歌うルックスの良い人のバンドね」ってな感じで、必ずしもセールスに結び付くとは思わないし。つまり「植えつけられたイメージを払拭するのは大変」だったという事だと思う。
今でこそ冷静に評価出来る作品だけど、私も当時はそのイメージでウィンガーに期待していたのだから何とも皮肉だな...と、今更ながら思っていたりする。

「IN MY VEINS」クリップ↓
http://jp.youtube.com/watch?v=f_1wdxkPXnM

「SPELL MY UNDER」クリップ↓
http://jp.youtube.com/watch?v=n-f_go0KNfg&NR=1
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