ジャケットも内容も非常におどろおどろしくてよろしい(笑)ヘヴン・アンド・ヘルのデビューアルバム「THE DEVIL YOU KNOW」。発表は2009年。
デビュー・アルバムと言ってもこれはあくまでもバンド名義上の意味で、実際にはご存知のとおりロニー・ジェイムズ・ディオ、トニー・アイオミ、ギーザー・バトラー、ヴィニー・アピスの4人である第二期ブラック・サバスで、当時「オリジナルメンバーでないとブラック・サバスの名義は使えない」とかオジー側の主張で...って情報を聞いたけど、アイオミさんの自伝の中では実際にサバスの名前を使いたくなかったのはアイオミさん本人だったらしく「オジーとのクラシックラインナップでライブ演ってるのに、片やロニーと一緒にサバスを名乗るのは混乱するだけだから」という理由らしい。
まあ、実際にこれでサバス名乗ったらシャロンが黙ってないんだろうけど(苦笑)それにこのアルバムの前にリリースされてる「LIVE FROM RADIO MUSIC CITY HALL」で既にヘヴン・アンド・ヘルと名乗ってるトコから、オジーとロニーとは別モノという捉え方がはっきり分かる。おまけにこのライヴ盤ではオジー期の曲は入ってないのも徹底してる。ロニー自身としても無理してオジー期の曲に拘らなくて済むし、これは良かったんじゃないかと。

さて、そのライブ盤の後にリリースされた久々のオリジナルアルバムだけど、当然サバス期の「HEAVEN AND HELL」や「MOB RULE」、もしくは「DEHUMANIZER」そのどれとも違う作風を持ってきた。勿論このメンツからなる音は当然ヘヴィなんだけど、そのヘヴィさが過去作とは段違いの重さなのだ。ロニーがディオで数年ヘヴィさを重点的に意識してアルバム作ってきたスタイルを、そのまま本家で更に昇華させた感じと言ったら良いのだろうか。その分、過去作にあった様式美は大分削られた感じだけど、このメンツで行き着いた先がこの音なら文句はあるまい。

シンプルながらも重く、ドゥーム的なノリから「MASTER OF REALITY」を想像するだろうけど、あのアルバムよりも当然進化しており更に奥深くなったという印象を受けた。ロニーの歌唱は相変わらず力強いモノではあるものの何処か哀愁を感じさせるモノが多くなり、翌年帰らぬ人となってしまった事を思うと色々と勘繰ってしまうトコがある。
アイオミのギターリフも相変わらず冴えまくって、リフメイカーとして未だに才能が枯れてない事を示している。40年近くも活動してきてホントに底無しなんだろうか?と思わせるのはさすがの一言。
お気に入りは「ATOM AND EVIL」「BIBLE BLACK」「DOUBLE THE PAIN」「EATING THE CANNIBALS」「BRAKING INTO HEAVEN」あたりかな。

結果的にはロニーの遺作となったこのアルバムを作れてバンドとしても良かったのではなかろうか?仮にロニーの遺作がディオだったらここまでの完成度は期待出来なかっただろうし。HM/HR界の偉大なシンガーの有終の美を飾れたモノとしては文句無い素晴らしい作品だと思う。


「ATOM AND EVIL」


「BIBLE BLACK」




発売されて(いつもの金欠のお陰で)なかなか購入出来なかった(苦笑)リッキー・ウォーウィック率いるブラック・スター・ライダーズの3rdアルバム「HEAVY FIRE」をようやく手に入れた。
前作は今でもたまに聴いてるくらい結構なお気に入りだったので、今回も凄く期待してたから直ぐにでも欲しかったんだけど、いつも購入しているジョーシンのネットショップの¥200クーポンが発売日過ぎてもなかなか出てこないから待っていて、やっとクーポンが出たと思ったら在庫なし状態...というのが数回続いたので、今まで手に入れられなかったと(笑)。セコイと思われてもやっぱ少しでも値引き率があると消費者としては嬉しいモノだし、新譜CD自体なかなか値引くトコなんてそうはないので、こういうモノを十分に活用して少しでも負担を減らすのがベストかと。

さて、久々の新作となった訳だけど、偶然にもアルバムリリースの間隔が約2年ずつというのは待った感のある~とはならないし、早いとも思わない、実に良いリリースペースだと思う。
しかし、何でこんなダサいジャケットにしたんだろうか?これまでもそんなに良いアートワークだとは思わなかったけど、今回のは全く理解出来ない。ジャケ買いなんてもってのほかだろ、このダサさは(苦笑)。

内容は相変わらずのシン・リジィ直系のハードロックで、前作よりも幾分ヘヴィさが加わった感じ。ただ楽曲によってはリジィ云々という言葉は必要ない、むしろリッキーの過去であるジ・オールマイティーに近い雰囲気のリフ中心のHRだったりするので、少しづつだけどリジィから脱却している節も見受けられた。
まあオールマイティー化は正直このバンドには望んでないので個人的には嬉しくないんだけど(オールマイティ自体は好きだけど)、初の試みで女性コーラス入れたりして少しづつ変化のあるのは良い傾向なのではなかろうか?いつまでもリジィの幻影ばかり追ってるのもどーかと思うし。
あと今回は楽曲の短さが際立っていて、日本盤ボートラ含む全11曲で約45分しかないのであっと言う間に聴き終えてしまうのはちょっと物足りなさを感じてしまう。別に楽曲が長ければ良いという訳ではないけどダラダラ続くよりは潔いし、今の時代にしてはかなり珍しいスタイルなのでは?

残念ながらドラムのジミー・デグラッソがラットに加入する(という噂)為脱退してしまったけど、後任も決まったらしく(ザック・ワイルドのブラック・レーベル・ソサエティのチャド・セリガという人)バンドはまだまだ存続するみたいで一安心。一度はライブを観てみたいバンドなんで、あとは再来日公演を期待するのみですな!


「TESTIFY OR SAY GOODBYE」


「DANCING WITH THE WRONG GIRL」




今日はウチにあるちょっとした珍品をチョイスしてみた。
そもそも今の時代にCDシングルを聴くという行為自体おかしなモンで(笑)懐かしさの余り引っ張り出して聴いてみた。クイーンのCDシングルBOXセットだ。発売は1991年。

そもそも何で買ったのか覚えてないのだけど(笑)発売されたのがフレディ・マーキュリーが亡くなった後の追悼盤として売られたので、当時クイーンのCDを一気に大人買いし(確か¥25000くらい掛かった様な気が)このBOXセットにも未発表曲4曲が収録されてるという事で手を出したんだと思う。それが今ではリマスターに未発表曲くっ付いた輸入盤が¥15000くらいで手に入れられるんだからちょっと虚しい...
当時は地元の個人のCD屋で購入してたのだけど、ここには何故かクイーンの12インチverを収めたCDと当時はまだ一般には売られてなかったライブ・アット・レインボーのVHSテープ、Tシャツがくっ付いた輸入盤BOXセットが売られてたので、珍しいなあ~という事でそれも後に購入してる(確か¥10000くらいだったかな?)。今もウチにあるけど、箱はボロボロでとにかく汚い(笑)。レアアイテムも形無しですな。しかし、今思うとクイーンビジネスにどれほど注ぎ込んでるんだか...

それはともかく、昔のCDシングルは普通の12cmCD盤よりも小さい8cmCDなので昔のCDコンポではそのままでは聴けず、そのCDシングルの周りに枠の様なアダプターを取り付けて(昔のシャンプーハットの様なモノ)無理矢理12cmにして聴いてた頃が懐かしい。しかもそのアダプターの固定がしっかりしてないと、回転の時にシャシャシャっと音が鳴って音楽が全然聴こえないというアナログ感満載だった代物だったよなあ(苦笑)。今のCDプレイヤーにはちゃんと8cm用の溝があるからそんな事はないけど。

このCDシングルBOX、今までバンドがシングルカットしたモノを10枚に絞り、ジャケットも当時のそのままのモノをデザインしてCDシングルとして収めてあるのだけど、収録曲は以下の通り。

SEVEN SEAS A RHYE
SEE WHAT A FOOL I'VE BEEN
FUNNY HOW LOVE IS

KILLER QUEEN
FLICK OF THE WRIST
BRIGHTON ROCK

BOHEMIAN RHAPSODY
I'M IN LOVE WITH MY CAR
YOU'RE MY BEST FRIEND

SOMEBODY TO LOVE
WHITE MAN
TIE YOUR MOTHER DOWN

GOOD OLD FASHIONED LOVER BOY
DEATH ON TWO LEGS
TENEMENT FUNSTER
WHITE QUEEN (AS IT BEGAN)

WE ARE THE CHAMPIONS
WE WILL ROCK YOU
FAT BOTTOMED GIRLS

CRAZY LITTELE THING CALLED LOVE
SPREAD YOUR WINGS
FLASH THEME

ANOTHER ONE BITE THE DUST
DRAGON ATTACK
LAS PALABRAS DE AMOUR

UNDER PRESSURE
SOUL BROTHER
BODY LANGUAGE

RADIO GA GA
I GO CRAZY
HAMMER TO FALL

I WANT TO BREAK FREE
MACHINES (OR BACK TO HUMANS)
IT'S A HARD LIFE

A KIND OF MAGIC
A DOZEN RED ROSES FOR MY DARLING
ONE VISION

とまあ、こんな感じなのだけど、曲目を見る限り殆どベスト的な内容だったりする(笑)。勿論当時のシングルカット時に習って収録されているモノもあるけど、「ONE VISION」や「IT'S HARD LIFE」、「HAMMER TO FALL」は当時別にシングルカットされてたし、そもそもレコードEPはA面B面1曲のみがセオリーだったから、3曲入りはこのCDシングル盤独自の企画だったのだろう。

で、4曲の未発表曲は、まず「SEE WHAT A FOOL I'VE BEEN」は彼等のしては珍しい3コードのブルーズ曲。まあ、普通に考えればオリジナルアルバムに入る余地はない音楽性な訳で(苦笑)それでも初期のライブではアンコールでよくプレイされたらしい。フレディがファルセットでブルーズを歌うというちょっと珍な趣きの楽曲。因みにブライアン作。

「SOUL BROTHER」は、タイトル通り「HOT SPACE」期の楽曲で、ゴスペルっぽい雰囲気もあるソウル系の音なんだけどフレディが歌うと余りソウルっぽく感じないのが妙に面白い。しかしよくファルセットでここまで歌えるよなあ...と感心。この時期にしては珍しくクレジットはクイーンとなっている。

「I GO CRAZY」は「THE WORK」期の楽曲で、ブライアン作のハードロック路線。正直言って「THE WORKS」は個人的には余り好きじゃないんだけど、この曲がもしアルバムに入ってたら印象が変わってたんじゃないか?と思わせる感じ。「HAMMER TO FALL」が入ってるから、逆にオミットされてしまったのかな?

「A DOZEN RED ROSES FOR MY DARLING」は、「愛する人への薔薇の花束」という邦題が付いてるのだけどこれは「A KIND OF MAGIC」のB面だった頃の名残?そもそも映画「ハイランダー」の楽曲だったのかどうかは定かじゃないけど、ロジャー作の80年代当時の雰囲気を感じさせるダンサブルなインストルメンタル。何故かこの曲だけはリマスター盤には収録されてない。

でも、久しぶりに聴いてやっぱクイーンは音楽性の幅広いバンドだったなと改めて思った。初期の方はそれほどでもなかったけど、中期以降は自分達のやりたい音楽を片っ端からプレイしていった印象だったし、その意識が「HOT SPACE」まで行き着いた感覚なんだろうとも思う。
自分の中では「聴くモノに困ったらクイーンを聴く」という習慣は今でも変わってないけど、歳を取った今と20代の頃に聴いてた感覚は幾分変わってきた様に思えたな。今は昔ほどバンドに対する概念に捉われてないという感じなので、そのうち「HOT SPACE」も再評価出来るんじゃないか?と(笑)。やっぱ異質だったからなあ、あのアルバムは。


「SEE WHAT A FOOL I'VE BEEN」


「SOUL BROTHER」


「I GO CRAZY」




久々にHMVでお買い物。輸入盤に関しては最近アマゾンのマケプレで直接購入してるので、安くならない限り(もしくは取り扱いがない場合)他店舗で購入してないのだけど、4点で35%オフという事で以前から欲しかったZZトップの近年4作品をチョイスしたら、アマゾンで買うよりも安く上がったので購入...となった次第。

ZZトップは以前、例の10枚組廉価BOXを購入して以来久々の購入となる訳だけど、その10枚目以降からまた音作りが変わってきた感じで、ここ日本では頻繁に紹介される訳ではないから何時新作がリリースされているのか分からないのだ。なので今回は「RHYTHMEEN」から最新作までの4枚をまとめて手に入れた。
で、今回のチョイスしたのは2003年発表の通産14作目にあたる「MESCALERO」。

ジャケットが彼等にしてはらしくないマンガちっくなモノでちょっと意外な雰囲気でもあるけど、中身は基本的には変わらないブギーサウンド。前々作あたりからビリー・ギボンズのギターがファズを効かせてダウンチューニングで歪みまくりの音になったという事らしいけど、確かに大ヒットした80年代の頃から比べると別バンドの音の様だ。だけど、ZZトップならではの音楽なのが面白い。

全体的にミドルテンポ中心で、音作りはヘヴィで派手だけど楽曲はブルーズを感じられる歳相当の渋い音楽を演っている。「ELIMINATOR」の様な軽快でお気楽なイメージのあった彼等だけど、こうして音作りが違うだけで本質は変わらずもイメージが変わってくるのは素直に面白い。その点はAC/DCと被るかと。
お気に入りは、渋いブルースの「GOIN' SO GOOD」、軽快なノリの「ME SO STUPID」、ちょっとインダストリアルっぽい(!)「PUNK ASS BOYFRIEND」、メロウな雰囲気で一歩間違えるとハワイアンみたいな(笑)「WHAT WOULD YOU DO」あたりかな。

しかし、笑っちゃうくらい大地に根差した音世界だと思う。よく彼等の音楽は”アメリカのハイウェイをぶっ飛ばす時のBGMによく合う”みたいな事を書かれているけど、ホントにそのまんまの世界観なので、アメリカのハイウェイといかなくても日本の片田舎でトロトロ走ってるだけでも何故か雰囲気に飲まれそうになったりする(笑)。
シリアスでもないし、難しいことやってる訳でもない、単にシンプルな音なんだけど妙に引き込まれるクセになる音はAC/DC同様”継続は力なり”って事を身を持って教えてくれている...ホント、食えないおっさん達だ(笑)。


「ME SO STUPID」


「PUNK ASS BOYFRIEND」




最近の自分の好みの音の傾向としては”ヘヴィながらもグイグイ引き込まれるHR志向のロック”なモノばかり聴いている。前回のレッチリもその手の類だし、今日のお題であるザ・カルトもそうだ。
この「SONIC TEMPLE」、リリースは1989年でリアルタイムで経験しており、当時日曜の夜中に放送してた「ピュアロック」にて、必ずと言っていい程KNACラジオチャートに「FIRE WOMAN」や「SUN KING」、「EDDIE (CIAO BABY)」が入っていたのでよく覚えている(時期は違えどテスラの2ndやバッドランズの1stもよく入ってたなあ...あ、EZOも)。

それまでザ・カルトの事は何も知らなかったので、そんなに売れてるなら聴いてみようか?という事で国内盤を買ったのだけど、当時初回限定で缶ケース入りのモノが売られてた記憶がある。私が買ったのは普通のプラケースのモノだけど。一度大量に中古売りに出した時に間違って入ってて、結局輸入盤の中古を買い直したんだよなあ(まあ¥500くらいで手に入れられたから良かったけど)。

とにかくジャケがカッコイイ!メンバーが直接写ってるジャケは余り好きじゃないんだけど、このアルバムは何故か好きなんだよなあ。この色使いが好きなのかも。
あと当時のHM/HR隆盛時に硬派で骨太な音作りだったのが特徴的で、プロデューサーはボブ・ロックという事で納得。キングダム・カムやブルー・マーダーみたいに比較的古典的なHRな音作りをする人という印象だったけど、後にモトリー・クルーやメタリカで手腕を奮ってビッグネームになるとは思わなかったけど。

それまでこのバンドの曲は聴いた事なかったんで過去作でどんな音を出してたのか知らなかったけど、後に後追いで2ndの「LOVE」を聴いて「全然違うじゃん!」と驚いた事があった。しかし、実際にはこのアルバムで随分とメジャーな音作りをしたお陰でこのアルバム自体が彼等にしては異質な音作りだった事を知った時は逆に驚いたモンだ。しかもポジティヴパンク周辺から出てきたバンドとは知らなかったし。お陰で名盤と言われる3rd「ELECTRIC」も聴いた時はそれほどピンと来なかったし...それほどこのアルバムでバンドに対する認識を刷り込まれた印象があると思う。

前述の「SUN KING」がめちゃくちゃ大好きで、音はタイトなのに何処かルーズな雰囲気がカッコ良く、何度聴いても唸ってしまう。シングルカットされた「FIRE WOMAN」のPVもカッコ良いし、続く2ndシングルの「EDDIE (CIAO BABY)」のPVも併せて何度観た事か忘れてしまうほどよく観てたよなあ。
シングルカットされなかった曲も素晴らしく、当時のメタルシーンの中ではギターヒーローがいる訳でもないし比較的地味な存在でありながらも楽曲だけで勝負出来るのがこのバンドの強みだと思う。

このアルバム以降は試行錯誤を重ねながらも未だに活動している彼等だけど、やはりこのアルバムの残したインパクトは相当なモノだったと思う。良くも悪くもこのスタイルを基準で語られるのはバンドとしては不本意なんだろうけど、それだけ時代にハマってた音楽だったんじゃないかと今改めて思ったりする。


「FIRE WOMAN」


「EDDIE (CIAO BABY)」